統一選 12知事選、4政令市長選の情勢
産経新聞 4月4日(月)7時56分配信

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選挙前の最後の日曜日、都知事選候補者の演説を携帯電話で撮影する男性=3日午後、東京・秋葉原(中鉢久美子撮影)(写真:産経新聞)
統一地方選第1陣で10日に投開票される12知事選、4政令市長選の情勢を探った。(敬称略)
■東京 東国原ら3氏追う
全国的知名度のある候補者がひしめく東京都知事選は、告示2週間前に一転して出馬表明した現職石原が保守層に加え無党派層にも浸透して大きく先行。これを東国原、渡辺、小池らが追う展開となっている。
「国家破綻への危機感」を理由に引退から翻意した石原の人気は健在。前回までは俳優らを応援弁士に呼ぶ派手な選挙戦をしてきたが、4選を目指す今回は都庁で東日本大震災への対応にほぼ専念。これまで街頭演説をしないという異例の選挙戦を行っている。しかし、指導力不足が指摘される菅直人首相に比べて決断力を見せつけるなど、支持獲得にもつながっている。
東国原は宮崎知事として危機管理対応にあたった実績やタレントとしての知名度を背景に、若年層や無党派層を中心に支持を広げている。
告示前日に、民主党が都議会レベルでの支援を決めた渡辺は会社経営の実績を前面に出し、「東京の経済を守り、被災地の復興のエンジンとなる」と主張。ただ、民主支持層を固めきれていない。
小池は石原都政を否定し「福祉や防災都市」を強調、共産支持層の8割程度を固めた。
■北海道 高橋が先行、追う木村
北海道知事選は、自民、公明が推す現職高橋が先行し、民主、社民、国民新が推薦する木村が追う。
高橋は政権交代で野党系知事となって初の選挙。経済界や業界団体は前回までの推薦から自主投票に切り替え、過去2回に比べれば表だった支援はないが、2期8年の実績と手堅い行政手腕などを背景に幅広い支持を得ている。
木村は出馬表明が遅れた。新党大地が、民主党政権の混迷などを理由に推薦を取り消したことも不安材料となっている。前回も出馬した共産推薦の宮内は支持拡大に懸命だ。
■神奈川 高い知名度、黒岩優位
神奈川県知事選は、元民放キャスターの黒岩が先行し、みんな推薦の露木、共産推薦の鴨居が追う構図。
3選出馬が確実とみられていた松沢成文知事が、都知事選への転身を表明したことから候補者選びは混迷した。その中で、自民、民主、公明の3党の要請を受け、与野党相乗りでの出馬を決めた黒岩は、高い知名度をいかし優位に戦いを進める。
地域主権実現を掲げる露木は、県内の首長有志の支援を受け、横浜市など都市部での知名度アップに全力を注ぐ。鴨居は支持組織を引き締める。
■三重 松田先行、鈴木猛追
民主党の岡田幹事長のお膝元、三重県の知事選は、序盤は民主推薦の松田が知名度のある県中部などでやや先行した。だが自民、みんな推薦の鈴木は36歳の若さをアピール、無党派層も取り込み始めており、激しく追い込んでいる。
県内8市町の首長が応援する松田は、津市長として市町村合併をまとめた手腕などを強調する。保守層の厚い県南部も積極的に回り切り崩しを進める。県北部が地盤の岡田幹事長も、震災対応の合間に応援に入っている。
鈴木は街頭活動を重ねて名前の売り込みを図る。自民は岡田の地元で民主推薦候補を倒そうと、党幹部や首相経験者を続々と送り込んで追い込みに懸命だ。県本部で支持を決めた公明も県議選と連動して支援を呼び掛ける。
共産推薦の岡野は、民主や自民の批判票取り込みを狙うが厳しい戦い。
■奈良 荒井ややリード
奈良県知事選は、再選を目指す現職荒井が先行、新人塩見が激しく追う。
荒井は政党支援を求めないとするが、自民の県議選候補と連動し、公明からも県議団レベルの支持を獲得した。県内市町村長らが名を連ねる後援会や、政策協定を結んだ連合の組織力にも支えられている。
医師会と、自主投票に回った民主の県議選候補数人から支援を受ける塩見は、大阪府の橋下徹知事が奈良県に呼びかけていた「関西広域連合」への参加を公約に掲げて徐々に支持を拡大する。北野は荒井県政への批判票取り込みを目指す。
◇
■福井知事
過去2回と同様、自民、公明推薦の西川が優位な戦い。民主県連も支援する事実上の与野党相乗りで、共産宇野は西川批判票の取り込みを図るが苦しい。
■鳥取知事
2期目を目指す現職平井が、民主、自民、公明の県議らから支援を受け盤石の戦い。共産推薦の山内は福祉の充実など訴える。
■島根知事
現職溝口が自民、公明の推薦を受け、厚い保守層を手堅くまとめてリード。共産向瀬は、島根原発(松江市)の防災対策などを争点に挑む。
■徳島知事
自民、公明が支援する現職飯泉が、県内市町村長などの支持を固め先行する。共産山本は飯泉県政への批判票取り込みを狙う。
■福岡知事
引退する麻生渡の後継指名を受けた小川が自民、公明、社民、国民新推薦に加え、民主県連の支持も得て盤石の態勢。共産推薦の田村は県政刷新を主張する。
■佐賀知事
3期目を目指す古川は自民、公明のほか、今回初めて民主県連も推薦し安定した戦い。共産平林は玄海原発稼働中止を訴える。
■大分知事
現職広瀬が「県民党」を掲げ先行。社民、公明が推し、自民県連も支援する。共産三重野は福祉重視を訴える。民主は自主投票。
最終更新:4月4日(月)10時19分
統一地方選挙は粛々と・・という感じだろうか。
結果も発表されると思うので随時お伝えしたいと思う。
暗黒の稲妻
産経新聞 4月4日(月)7時56分配信

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選挙前の最後の日曜日、都知事選候補者の演説を携帯電話で撮影する男性=3日午後、東京・秋葉原(中鉢久美子撮影)(写真:産経新聞)
統一地方選第1陣で10日に投開票される12知事選、4政令市長選の情勢を探った。(敬称略)
■東京 東国原ら3氏追う
全国的知名度のある候補者がひしめく東京都知事選は、告示2週間前に一転して出馬表明した現職石原が保守層に加え無党派層にも浸透して大きく先行。これを東国原、渡辺、小池らが追う展開となっている。
「国家破綻への危機感」を理由に引退から翻意した石原の人気は健在。前回までは俳優らを応援弁士に呼ぶ派手な選挙戦をしてきたが、4選を目指す今回は都庁で東日本大震災への対応にほぼ専念。これまで街頭演説をしないという異例の選挙戦を行っている。しかし、指導力不足が指摘される菅直人首相に比べて決断力を見せつけるなど、支持獲得にもつながっている。
東国原は宮崎知事として危機管理対応にあたった実績やタレントとしての知名度を背景に、若年層や無党派層を中心に支持を広げている。
告示前日に、民主党が都議会レベルでの支援を決めた渡辺は会社経営の実績を前面に出し、「東京の経済を守り、被災地の復興のエンジンとなる」と主張。ただ、民主支持層を固めきれていない。
小池は石原都政を否定し「福祉や防災都市」を強調、共産支持層の8割程度を固めた。
■北海道 高橋が先行、追う木村
北海道知事選は、自民、公明が推す現職高橋が先行し、民主、社民、国民新が推薦する木村が追う。
高橋は政権交代で野党系知事となって初の選挙。経済界や業界団体は前回までの推薦から自主投票に切り替え、過去2回に比べれば表だった支援はないが、2期8年の実績と手堅い行政手腕などを背景に幅広い支持を得ている。
木村は出馬表明が遅れた。新党大地が、民主党政権の混迷などを理由に推薦を取り消したことも不安材料となっている。前回も出馬した共産推薦の宮内は支持拡大に懸命だ。
■神奈川 高い知名度、黒岩優位
神奈川県知事選は、元民放キャスターの黒岩が先行し、みんな推薦の露木、共産推薦の鴨居が追う構図。
3選出馬が確実とみられていた松沢成文知事が、都知事選への転身を表明したことから候補者選びは混迷した。その中で、自民、民主、公明の3党の要請を受け、与野党相乗りでの出馬を決めた黒岩は、高い知名度をいかし優位に戦いを進める。
地域主権実現を掲げる露木は、県内の首長有志の支援を受け、横浜市など都市部での知名度アップに全力を注ぐ。鴨居は支持組織を引き締める。
■三重 松田先行、鈴木猛追
民主党の岡田幹事長のお膝元、三重県の知事選は、序盤は民主推薦の松田が知名度のある県中部などでやや先行した。だが自民、みんな推薦の鈴木は36歳の若さをアピール、無党派層も取り込み始めており、激しく追い込んでいる。
県内8市町の首長が応援する松田は、津市長として市町村合併をまとめた手腕などを強調する。保守層の厚い県南部も積極的に回り切り崩しを進める。県北部が地盤の岡田幹事長も、震災対応の合間に応援に入っている。
鈴木は街頭活動を重ねて名前の売り込みを図る。自民は岡田の地元で民主推薦候補を倒そうと、党幹部や首相経験者を続々と送り込んで追い込みに懸命だ。県本部で支持を決めた公明も県議選と連動して支援を呼び掛ける。
共産推薦の岡野は、民主や自民の批判票取り込みを狙うが厳しい戦い。
■奈良 荒井ややリード
奈良県知事選は、再選を目指す現職荒井が先行、新人塩見が激しく追う。
荒井は政党支援を求めないとするが、自民の県議選候補と連動し、公明からも県議団レベルの支持を獲得した。県内市町村長らが名を連ねる後援会や、政策協定を結んだ連合の組織力にも支えられている。
医師会と、自主投票に回った民主の県議選候補数人から支援を受ける塩見は、大阪府の橋下徹知事が奈良県に呼びかけていた「関西広域連合」への参加を公約に掲げて徐々に支持を拡大する。北野は荒井県政への批判票取り込みを目指す。
◇
■福井知事
過去2回と同様、自民、公明推薦の西川が優位な戦い。民主県連も支援する事実上の与野党相乗りで、共産宇野は西川批判票の取り込みを図るが苦しい。
■鳥取知事
2期目を目指す現職平井が、民主、自民、公明の県議らから支援を受け盤石の戦い。共産推薦の山内は福祉の充実など訴える。
■島根知事
現職溝口が自民、公明の推薦を受け、厚い保守層を手堅くまとめてリード。共産向瀬は、島根原発(松江市)の防災対策などを争点に挑む。
■徳島知事
自民、公明が支援する現職飯泉が、県内市町村長などの支持を固め先行する。共産山本は飯泉県政への批判票取り込みを狙う。
■福岡知事
引退する麻生渡の後継指名を受けた小川が自民、公明、社民、国民新推薦に加え、民主県連の支持も得て盤石の態勢。共産推薦の田村は県政刷新を主張する。
■佐賀知事
3期目を目指す古川は自民、公明のほか、今回初めて民主県連も推薦し安定した戦い。共産平林は玄海原発稼働中止を訴える。
■大分知事
現職広瀬が「県民党」を掲げ先行。社民、公明が推し、自民県連も支援する。共産三重野は福祉重視を訴える。民主は自主投票。
最終更新:4月4日(月)10時19分
統一地方選挙は粛々と・・という感じだろうか。
結果も発表されると思うので随時お伝えしたいと思う。
暗黒の稲妻