<東日本大震災>ヘリ搬送のお年寄り5人 行方不明に
毎日新聞 4月3日(日)2時30分配信
宮城県南三陸町で、東日本大震災翌日から自衛隊などのヘリで避難先から運ばれた老人ホームの入所者ら5人の搬送先を施設が確認できず、家族とも連絡が取れないまま行方不明になっていることが2日分かった。このうち3人には認知症があり、自分の名前も言えない可能性があるという。搬送の際、施設側を含め記録を残していなかったことも一因とみられ、災害弱者の救護に新たな問題点が浮上した形だ。
同町志津川廻館の特別養護老人ホーム「慈恵園」は当時いた利用者68人のうち42人が亡くなった。生存者のうち健康面で問題があった16人が3月12日から数日の間に、近くの志津川高校からヘリで搬送された。しかし、同園によると、入所者の小山岩夫さん(61)▽久保田まつのさん(89)▽高橋貞二さん(87)▽田中うめ子さん(93)と、ショートステイ中だった佐々木きみ子さん(98)はその後、家族にも同園にも連絡がないままという。
佐々木さんの孫で同町に住む星昌孝さん(33)は「収容先で祖母がどこの誰だか分からないままになっていると思うとつらい」と心配している。
同園の沼倉正利事務長によると、ヘリに乗せる際にはスタッフがそばまで付き添い、医療用のテープに名前と生年月日を書き込んで腕に貼った。「搬送したのは記憶では自衛隊のヘリだった」というが、記録は取っていない。
一方、自衛隊の災統合任務部隊司令部広報室によると、被災者15人を運んだ記録は残っているが、搬送した15人中の同園関係者の有無は不明で、14日前後の他の搬送を否定した。
これについて県長寿社会政策課は「混乱していた上、現場で搬送先を決めたり施設同士で直接やりとりしたケースもあり、全員の搬送先を県で把握できているわけではない。少なくとも市町村や慈恵園は把握しているはず」としている。しかし、南三陸町は津波に直撃され、機能を事実上、失っていた。【丹野恒一、鈴木一也】
最終更新:4月3日(日)2時30分
この五人の方の消息が気になるが。
ご無事である事を祈りたい。
暗黒の稲妻
毎日新聞 4月3日(日)2時30分配信
宮城県南三陸町で、東日本大震災翌日から自衛隊などのヘリで避難先から運ばれた老人ホームの入所者ら5人の搬送先を施設が確認できず、家族とも連絡が取れないまま行方不明になっていることが2日分かった。このうち3人には認知症があり、自分の名前も言えない可能性があるという。搬送の際、施設側を含め記録を残していなかったことも一因とみられ、災害弱者の救護に新たな問題点が浮上した形だ。
同町志津川廻館の特別養護老人ホーム「慈恵園」は当時いた利用者68人のうち42人が亡くなった。生存者のうち健康面で問題があった16人が3月12日から数日の間に、近くの志津川高校からヘリで搬送された。しかし、同園によると、入所者の小山岩夫さん(61)▽久保田まつのさん(89)▽高橋貞二さん(87)▽田中うめ子さん(93)と、ショートステイ中だった佐々木きみ子さん(98)はその後、家族にも同園にも連絡がないままという。
佐々木さんの孫で同町に住む星昌孝さん(33)は「収容先で祖母がどこの誰だか分からないままになっていると思うとつらい」と心配している。
同園の沼倉正利事務長によると、ヘリに乗せる際にはスタッフがそばまで付き添い、医療用のテープに名前と生年月日を書き込んで腕に貼った。「搬送したのは記憶では自衛隊のヘリだった」というが、記録は取っていない。
一方、自衛隊の災統合任務部隊司令部広報室によると、被災者15人を運んだ記録は残っているが、搬送した15人中の同園関係者の有無は不明で、14日前後の他の搬送を否定した。
これについて県長寿社会政策課は「混乱していた上、現場で搬送先を決めたり施設同士で直接やりとりしたケースもあり、全員の搬送先を県で把握できているわけではない。少なくとも市町村や慈恵園は把握しているはず」としている。しかし、南三陸町は津波に直撃され、機能を事実上、失っていた。【丹野恒一、鈴木一也】
最終更新:4月3日(日)2時30分
この五人の方の消息が気になるが。
ご無事である事を祈りたい。
暗黒の稲妻