写真と動画で解説する「iPad 2」
+D Mobile 3月4日(金)0時57分配信


iPad 2
 米Appleが3月11日から販売を開始する新型タブレット端末「iPad 2」が日本の報道関係者にも公開された。短時間ではあったが実機に触れる機会を得たので、簡単に写真と動画で紹介しよう。【園部修,ITmedia】

【動画:Smart Cover着脱の様子】 【拡大画像や他の画像】

 日本でのiPad 2の販売開始は3月25日の予定。Wi-Fi版と3G+Wi-Fi版が用意されている点や、ストレージ容量が16Gバイト、32Gバイト、64Gバイトから選べる点は初代「iPad」と同じ。米国ではWi-Fi+3G版はW-CDMA対応のAT&T向けと、CDMA対応のVerizon Wireless向けのモデルが用意される。価格は初代iPad発表時と同じで、Wi-Fi版の16Gバイトモデルが499ドル、32Gバイトモデルが599ドル、64Gバイトモデルが699ドル。Wi-Fi+3G版は16Gバイトモデルが629ドル、32Gバイトモデルが729ドル、64Gバイトモデルが829ドル。

 ただ、日本での販売価格は本稿執筆時点では未発表。Wi-Fi+3G版にデータ通信サービスを提供するキャリアは、引き続きソフトバンクモバイルになる。他のキャリアがiPad 2を扱うのかどうかは分かっていない。

●ボディは角が取れてより軽快な印象に

 iPad 2の大きな変化の1つは外観だ。ボディは初代iPadからさらに薄く、軽くなっている。外形寸法は185.7(幅)×8.8(厚さ)×241.2(高さ)ミリで、重量はWi-Fi版が601グラム、Wi-Fi+3G版が613グラム。初代iPadは189.7(幅)×13.4(厚さ)×242.8(高さ)ミリ、重量がWi-Fi版で680グラム、Wi-Fi+3G版で730グラムだったので、約33%の薄型化と最大15%の軽量化を果たした。

 本体の薄さは特筆に値する。発表会でスティーブ・ジョブズ氏は「iPhone 4よりも薄い」とその薄さをアピールしていたが、初代iPadにあった側面の平らな部分がなくなり、背面中央部の盛り上がりもなくなっているので、見た目の印象が大きく変わった。持ったときの印象も大きく異なり、角張った部分がなくなったため、手に持ったときの印象はいい。裏側の形状は、表現するのがなかなか難しいが、MacBook Proの液晶ディスプレイ側の天板のようなものをイメージすると近い感じだろうか。

 実際に手に持ったときの重さは、初代iPadからは確実に軽くなっているものの、まだそれなりに重いと感じる。見た目がかなり薄くなったこともあり、一見軽そうに見えるが、手に持つと存在感がある。軽ければいいというものでもないので、適度な重量感は高級感や質感の高さにもつながる。しかし、やはり片手で持って立ったまま電車の中で操作するような使い方では、長時間の作業は辛そうだ。

 ボディカラーはブラックに加えてホワイトを用意した。ブラックモデルはこれまでのiPadとほぼ同じ見た目となる一方、ホワイトモデルは額縁部分が白く、ボタンも白色なので、背面の銀色と相まって印象が大きく異なる。

●スライドスイッチの機能は選択式に

 機能面での変化としては、iOS 4.3で新たに採用された、右側面にあるスライドスイッチの動作選択機能が興味深い。発売されてすぐにiPadを購入した人の中には、iPad向けのiOS 4.2アップデートによって、スライドスイッチの動作が回転ロックからミュート(消音)に変更されたことに不満を感じた人もいたようで、設定メニューの中からスライドスイッチの動作をユーザーが選べるようになった。回転ロックに戻したければ、「画面の向きをロック」にチェックを入れればいい。

 ちなみに設定メニューの「一般」→「情報」→「認証」を開くと、そこには技術基準適合証明の認証番号が記載されていた。日本向けのiPad 2は、端末の背面に技適マークが刻印されているが、OS側でも表示する仕組みを持っているので、もしかしたら3月11日に一足先に販売が始まる米国で購入したiPad 2も、日本で電波法に抵触することなく利用できるかもしれない。

●「Garage Band」などiPad向け新アプリも登場

 iPad 2の登場で、カメラ機能や処理速度が向上したことを受け、iPhone 4向けに提供されていた「iMovie」がiPadにも対応。また新たにさまざまな楽器を演奏する体験ができたり、本格的な8トラックのミックスができたりする「Garage Band」も発表された。これらはどちらも3月11日に配信開始予定で、米国での価格は4.99ドル。カメラ性能がアップしたことで、これまでMac OS上でしか楽しめなかった「Photo Booth」もiPad 2で利用可能になっている。

●iPad 2のために開発されたSmart Cover

 iPad用の専用ケースは、iPad本体を保護するだけでなく、iPadを斜めに固定したりするのに便利な構造となっていたが、iPad全体を覆うデザインだったため、周辺機器を利用する際には不自由なケースもあった。こうした反省からAppleは、iPad 2向けには専用の“カバー”を開発した。それがiPad Smart Coverだ。

 Smart Coverは、磁石が付いた2軸のヒンジと折りたためるカバーで構成されており、iPad 2を使用しないときはディスプレイの保護カバーになり、使用時は開いて裏側にくるりと回せる。さらにカバー部分は折りたたむことができ、三角形に折りたたんでキー入力などがしやすいスタンドにしたり、iPad 2を立てかけておくためのスタンドにしたりできる。Smart Coverがどのように動くかは、AppleのWebサイトで体験できるので見てみるといい。

 磁石を利用した着脱機構は、iPad 2本体の美しいデザインを保ったまま、必要に応じてカバーを付けたり外したりできるのが秀逸だ。Smart CoverをiPad 2の左側面に近づけると、特定の場所に吸い付くように張り付き、そのままカバーを閉じるとほとんどずれることなくiPad 2のディスプレイ面にぴったりと収まる。

 またSmart Coverの開閉に合わせて、iPad 2本体はスリープから復帰したり、スリープしたりする。カバーを開ければホームボタンや電源スイッチに触れなくても自動的に画面が表示され、カバーを閉じればそれだけでスリープモードに移行する。余計な操作を一切することなく、カバーの開閉とiPad 2の動作状態がスムーズに連動しているのだ。

 Smart Coverはポリウレタン製とレザー製の2種類を各5色ずつ用意。ポリウレタン製はグレー、水色、黄緑、オレンジ、ピンクというポップなカラーで、レザー製はグレー、ベージュ、ブラック、ネイビー、レッドの落ち着いた色合い。裏地はマイクロファイバーになっており、ディスプレイ面の汚れや指紋を拭き取ってくれるという心憎い仕様だ。

●HDMI出力が可能なApple Digital AVアダプタ

 iPad 2の発売に合わせて投入される別売オプションの1つに、「Apple Digital AVアダプタ」がある。これはDockコネクタに接続して、iPadの画面をHDMI経由でハイビジョンテレビに出力できるケーブルだ。iPad 2上に表示されるすべての画面とすべての操作をテレビに映し出せるので、VGA出力に対応していないアプリの画面やiPadの画面そのものを映したいといったニーズにも応えられる。

 Apple Digital AVアダプタは、DockコネクタとHDMI端子、それにUSBケーブルを接続するためのDockコネクタを備える。HDMI出力中でも、USBケーブルを接続すればiPadを充電でき、充電しながらプレゼンテーションをしたりもできる。米国での価格は39ドルと発表されている。日本でいくらになるかはまだ不明だが、入手しておきたいオプションの1つだろう。

最終更新:3月4日(金)0時57分

この記事読んでてふと疑問が沸いたのだが、バッテリーの持ち時間ってどの位なんだろうかね。
そういう記述特にないし・・・。

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