<入試ネット投稿>「合格したかった」 京大志望、試験不調
毎日新聞 3月3日(木)21時32分配信


入試問題投稿事件で、報道陣に囲まれる中、京都府警川端署に移送される容疑者の乗った車=京都市左京区で2011年3月3日午後9時53分、望月亮一撮影
 京都大の入試問題を試験時間中にインターネットの掲示板に投稿したとして偽計業務妨害容疑で逮捕された仙台市の男子予備校生(19)。予備校関係者によると、予備校生は京都大を志望していたものの、1月のセンター試験で目標ラインに届かず、担任と「2次試験を頑張らなければ」と話し合っていたばかりだった。京都府警の取り調べに「合格したかった。すごく反省している」と供述しているという。【鈴木一也、竹内良和、林奈緒美】

【入試問題 試験時間中ネットに】「Yahoo知恵袋」に投稿された問題と「回答」のキャプチャー画像

 宮城県警関係者によると、行方が分からなくなっていた予備校生は3日昼前、1人でJR仙台駅構内にいるところを県警の捜査員が発見。家族から家出人捜索願が出されていたため保護した。県警は予備校生が実家のある山形方面へ向かう可能性があるとみて、仙台市内の駅やバス停に捜査員を配置していたという。

 仙台中央署で事情を聴かれた予備校生は、京都大の入試問題をインターネットの掲示板に投稿したことを認めたといい、京都府警の捜査員が偽計業務妨害容疑で逮捕した。予備校生が乗った車は同日夕、仙台中央署を出発。報道陣に無数のフラッシュをたかれる中、仙台空港から空路で京都府警に向かった。

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 逮捕を受け、予備校生が通っていた大手予備校(仙台市青葉区)の幹部が記者会見した。幹部によると、予備校生は昨年4月から文系と理系を合わせて20人の「京大コース」に在籍。京都大入学を目指していた。しかし1月のセンター試験の自己採点では目標ラインに届かず、担任との面談で「2次試験を頑張らなければ」と話し合っていたという。共同通信によると、予備校生は周囲に「思うような点が取れなかった」と漏らしていた。

 仙台市内にある予備校の寮で生活していたが、今月6日に退寮予定だった。「周りに同調するというより、一人で黙々とやるタイプ」だったという。

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 予備校生は山形県北部にある町の出身。現在、実家には祖父(77)、祖母、母親の3人が暮らす。

 通っていた中学校によると、成績は学年約120人の中で上位10番前後を維持していた。バスケットボール部の主将を務め、陸上の短距離で県大会に出場した経験もある。

 部活動で後輩に怒鳴ることなどはなく、練習やプレーを黙々とこなすことでチームをけん引。目立つ存在ではなかったが「何事も確実に仕事をこなす、実直な生徒だった」(同校関係者)という。

 県内有数の進学校である県立高に入学後もバスケットボール部に所属。3年の時は運動会の副実行委員長も務めた。成績は中位で、現役時は山形大人文学部を志望したが、センター試験で点数が足りず受験しなかった。早稲田大と明治大も受験したが不合格。校長は「目立たない生徒だったし、問題行動もなかった。信じられない。予備校に入ってから成績が上がったと聞いている」と話す。

 事件について山形県の相馬周一郎県教育長は「技術の進歩に『ここまでできるのか』とまず思った。我々の年代には想像もできない出来事」と驚いた様子を見せた。

最終更新:3月3日(木)23時34分

この一連の事件裏に組織的なものがあるかと思っていたがもはや単独犯だったとは。
しかしながら未成年のカンニングに対する報道としてはちょっとあり得ない過熱ぶりではあるな。
名前を公表していないとはいえ何でここ迄未成年者のプライベートなことまでニュースにしていく必要があるのかというのも不思議ではあるが。

暗黒の稲妻
BGM:ヴェンチュラ・ハイウェイ(Byアメリカ)