楽天 年内に英独進出へ 三木谷社長
毎日新聞 2月24日(木)2時42分配信

拡大写真
楽天の三木谷浩史社長=宮間俊樹撮影
楽天の三木谷浩史会長兼社長は毎日新聞の単独インタビューに応じ、ネット上のショッピングモール「仮想モール」事業を早ければ年内にドイツと英国で展開する方針を明らかにした。海外進出を加速させ、現在3兆円の取扱高(流通総額)を今後約15年間で10倍の30兆円に増やすことを目指す。
【楽天】インド人16人入社 外国人は新卒の1割強に
三木谷社長は「今年中に4カ国くらいはサービスを始めたい。欧州ではドイツ、英国が大きなマーケット。年内に両方か一国で始める」と述べ、進出方針を示した。現地企業の買収・提携や独自進出を検討している。
また、重視しているアジアでは、インドネシアの複合メディア企業「グローバル・メディアコム」と合弁で設立した通販サイトを「3月から始める」ことを明らかにした。また、インド参入についても「物流インフラが整っていないが、できるだけ早いタイミングで始めたい」と意欲を示した。
楽天は10年、現地企業を買収し、米仏に参入した。中国でも現地の検索サイト最大手の「百度(バイドゥ)」と合弁で昨秋から仮想モール「楽酷天(ラクテン)」を始めた。【後藤逸郎】
楽天の三木谷浩史社長との一問一答は次の通り。【聞き手・後藤逸郎】
--ネットショッピングの将来性をどう見ていますか。
◆中東のネット革命で分かったのは、民主主義と離れた体制をインターネットが変える力を持ったということ。先進国でも、社会的な基盤、教育や医療、文化が大きく変わる。象徴的な出来事が中東のネット革命であり、ネットショッピングやトラベル、ネット金融はすごい存在感を高めている。
--海外展開の計画は。
◆欧州はドイツ、英国が大きなマーケット。年内に参入したい。あとはアジア中心。アジアの時代が来る。ネットによるパワーシフトをどううまく使うかが大きなポイントだ。
--インドはどうですか。
◆物流インフラが少し弱い。ネットショッピングが普及することで物流インフラも整って来るはずだ。できる限り早いタイミングでインドも始めたい。
--スマートフォン(多機能携帯電話)などをネットショッピングでどう使いますか。
スマートフォンやタブレット型携帯端末の専用アプリ(ソフトウエア)を通じた販売は、通常のネットショッピングより勢いがある。こうした端末の汎用(はんよう)製品を活用していきたい。専用端末はうまくいかないと思う。今の段階では作る気はない。
--地上デジタル放送への完全移行で、テレビとネットの融合はどう進むのでしょうか。
◆動画は人の購買意欲を刺激し、情報量も豊富で重要だ。テレビショッピングか、ファッションショーと通販の中間か、あるいは単純に今のコンテンツ(情報内容)にイーコマース(電子商取引)機能をつけるか。最も経済合理性がある形が選ばれて融合が進むだろう。メディアの方に言いたいのは、川の流れに逆らって泳いではダメだと。米ニューズ・コーポレーションは、ルパート・マードック会長のアイデアとネット技術で、業況が良くなった。電子書籍化はメディアにとってもビッグチャンスと捉えてやるべきだ。
--英語の社内公用語化の進み具合は?
◆思ったよりもいい。5年以内に完全国際化しようと思う。楽天だけでなくて日本の学生の意識を全部変えようと思っている。いろんな批判があるのは承知しているが、いい給料もらって、いい仕事するには、やっぱり英語が必要なんだという社会的コンセンサスをつくる。
【略歴】三木谷浩史(みきたに・ひろし)88年、一橋大商学部卒、日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)入行。93年、米ハーバード大でMBA(経営学修士)取得。97年、仮想商店街「楽天市場」を運営する「エム・ディー・エム」(現楽天)を設立し、社長に就任。06年から会長兼社長。神戸市出身。45歳。
最終更新:2月24日(木)3時35分
楽天の三木谷浩史会長兼社長は毎日新聞の単独インタビューに応じ、ネット上のショッピングモール「仮想モール」事業を早ければ年内にドイツと英国で展開する方針を明らかにしたという記事。
仮想モールねぇ。ネット上だから仮想という事だろうけど、この楽天の海外進出は一つの足がかりとなりアジアのインフラ整備にも一役買いそうだなと思う。
暗黒の稲妻
BGM:WAKEY WAKEY INTRO(ByTOY DOLLS)
毎日新聞 2月24日(木)2時42分配信

拡大写真
楽天の三木谷浩史社長=宮間俊樹撮影
楽天の三木谷浩史会長兼社長は毎日新聞の単独インタビューに応じ、ネット上のショッピングモール「仮想モール」事業を早ければ年内にドイツと英国で展開する方針を明らかにした。海外進出を加速させ、現在3兆円の取扱高(流通総額)を今後約15年間で10倍の30兆円に増やすことを目指す。
【楽天】インド人16人入社 外国人は新卒の1割強に
三木谷社長は「今年中に4カ国くらいはサービスを始めたい。欧州ではドイツ、英国が大きなマーケット。年内に両方か一国で始める」と述べ、進出方針を示した。現地企業の買収・提携や独自進出を検討している。
また、重視しているアジアでは、インドネシアの複合メディア企業「グローバル・メディアコム」と合弁で設立した通販サイトを「3月から始める」ことを明らかにした。また、インド参入についても「物流インフラが整っていないが、できるだけ早いタイミングで始めたい」と意欲を示した。
楽天は10年、現地企業を買収し、米仏に参入した。中国でも現地の検索サイト最大手の「百度(バイドゥ)」と合弁で昨秋から仮想モール「楽酷天(ラクテン)」を始めた。【後藤逸郎】
楽天の三木谷浩史社長との一問一答は次の通り。【聞き手・後藤逸郎】
--ネットショッピングの将来性をどう見ていますか。
◆中東のネット革命で分かったのは、民主主義と離れた体制をインターネットが変える力を持ったということ。先進国でも、社会的な基盤、教育や医療、文化が大きく変わる。象徴的な出来事が中東のネット革命であり、ネットショッピングやトラベル、ネット金融はすごい存在感を高めている。
--海外展開の計画は。
◆欧州はドイツ、英国が大きなマーケット。年内に参入したい。あとはアジア中心。アジアの時代が来る。ネットによるパワーシフトをどううまく使うかが大きなポイントだ。
--インドはどうですか。
◆物流インフラが少し弱い。ネットショッピングが普及することで物流インフラも整って来るはずだ。できる限り早いタイミングでインドも始めたい。
--スマートフォン(多機能携帯電話)などをネットショッピングでどう使いますか。
スマートフォンやタブレット型携帯端末の専用アプリ(ソフトウエア)を通じた販売は、通常のネットショッピングより勢いがある。こうした端末の汎用(はんよう)製品を活用していきたい。専用端末はうまくいかないと思う。今の段階では作る気はない。
--地上デジタル放送への完全移行で、テレビとネットの融合はどう進むのでしょうか。
◆動画は人の購買意欲を刺激し、情報量も豊富で重要だ。テレビショッピングか、ファッションショーと通販の中間か、あるいは単純に今のコンテンツ(情報内容)にイーコマース(電子商取引)機能をつけるか。最も経済合理性がある形が選ばれて融合が進むだろう。メディアの方に言いたいのは、川の流れに逆らって泳いではダメだと。米ニューズ・コーポレーションは、ルパート・マードック会長のアイデアとネット技術で、業況が良くなった。電子書籍化はメディアにとってもビッグチャンスと捉えてやるべきだ。
--英語の社内公用語化の進み具合は?
◆思ったよりもいい。5年以内に完全国際化しようと思う。楽天だけでなくて日本の学生の意識を全部変えようと思っている。いろんな批判があるのは承知しているが、いい給料もらって、いい仕事するには、やっぱり英語が必要なんだという社会的コンセンサスをつくる。
【略歴】三木谷浩史(みきたに・ひろし)88年、一橋大商学部卒、日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)入行。93年、米ハーバード大でMBA(経営学修士)取得。97年、仮想商店街「楽天市場」を運営する「エム・ディー・エム」(現楽天)を設立し、社長に就任。06年から会長兼社長。神戸市出身。45歳。
最終更新:2月24日(木)3時35分
楽天の三木谷浩史会長兼社長は毎日新聞の単独インタビューに応じ、ネット上のショッピングモール「仮想モール」事業を早ければ年内にドイツと英国で展開する方針を明らかにしたという記事。
仮想モールねぇ。ネット上だから仮想という事だろうけど、この楽天の海外進出は一つの足がかりとなりアジアのインフラ整備にも一役買いそうだなと思う。
暗黒の稲妻
BGM:WAKEY WAKEY INTRO(ByTOY DOLLS)