世界遺産で一苦労…清水寺バリアフリー化 車いす対応、寺社初の受賞
産経新聞 1月7日(金)12時8分配信


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バリアフリー化された清水寺。清水の舞台(右上)の下など、境内にスロープが設置された=京都市東山区(門井聡撮影)(写真:産経新聞)
 世界遺産に登録されている京都・東山の清水寺が、十数年がかりで進めている境内のバリアフリー化を評価され、国土交通省の功労者大臣表彰を受けることが決まった。高低差のある傾斜地ながら、参道の舗装やスロープの整備などで車いすによる境内一周を可能にしており、同省によると寺社の受賞は初めてという。

【写真で見る】境内に新たに設置されたトイレもバリアフリーに

 ■年500万人…車いす利用者2100人

 バリアフリー化推進への貢献が認められた個人や団体を表彰する制度で、4回目を迎える今回は、清水寺を含め5件が選ばれた。18日に表彰式が行われる。

 京都随一の観光スポット、清水寺の年間参拝者は450万~500万人にのぼり、そのうち車いす利用者は約2100人(平成21年)。年々増加傾向にあるが、以前は砂利道などがあって車いすでは境内を一周できず、途中で引き返してもらっていたという。

 「参拝者には障害のある方だけでなく、お年寄りの方も多い。少しでもお参りしていただきやすいように」(大西皓久・録事)と、十数年前から少しずつバリアフリーに取り組み始め、秘仏の本尊が33年ぶりに開帳された平成12年から本格化した。建造物などの改修工事に合わせて進めたが、名刹ならではの事情が思わぬ“バリア”となることもあった。

 境内には、国宝の本堂や総ひのき板張りの舞台をはじめ、三重塔や奥の院などの重要文化財、こんこんと流れ出る清めの水が寺名に由来する音羽の滝など、貴重な文化財が数多い。現状変更を伴う改修には条例などの制約があり、「改修許可を得るのも一苦労」(大西録事)だったという。

 順次、多機能トイレを設置したり、車いすが通れるように石畳の一部や砂利道を舗装したりした。さらに、音羽の滝付近も大規模改修を行いスロープを整備した。車いす利用者も滝の水をくめるようになり、境内をぐるりと一周できるようにもなって、喜びの声が届いているという。

 今回の受賞について、大西録事は「結果としていただいたもの。これまで参拝をあきらめていた方が、お参りしてみようかと思っていただけるきっかけになれば」と話している。

 今後は本堂や京都市街を一望できる奥の院の改修を予定。階段があるため現在、車いす利用者はお堂の後方を通行するようになっているが、大規模改修でスロープを整備すれば、お堂の前での参拝が可能になるという。

最終更新:1月7日(金)17時10分

今後こういう展開が増えてくる事を願いたい。

暗黒の稲妻
BGM:エレメンタル・チャイルド(T.Rex New York April 1971)(ByTレックス)