琵琶湖の釣り客、マナー最低 外来魚回収ボックスが「ごみ箱」に
産経新聞 11月10日(水)14時6分配信
 ブラックバスなど外来魚から琵琶湖の生態系を守るため、滋賀県が設置している外来魚回収ボックスに釣り道具や家庭ごみなどを捨てるケースが急増していることが10日、わかった。周辺にごみが散乱することで回収が遅れ、悪臭を放つ問題も発生。マナー向上のためブログで呼びかけることを決めるなど、対策に苦慮している。

 琵琶湖では近年、北米原産のブラックバスやブルーギルなどの外来魚が大量に繁殖。これに伴い、釣果をリリース(放流)する「バス釣り」を楽しむ釣り客が増加したことから、県は平成15年、釣り上げた外来魚の再放流を禁止する条例を施行した。併せて、琵琶湖周辺に回収ボックス、湖内にいけすを設け、回収を進めてきた。

 回収事業は徐々に浸透。15年度に9.6トンだった回収量が21年度には18.2トンと2倍近くに上昇。今年度は上期だけで17.1トンにのぼり、半年間で昨年度に迫る勢いを見せている。

 ところが一方で、回収量が大きく伸びた今年に入って回収ボックス周辺に、ごみなどの異物が捨てられるケースが急増。県によると、ボックスの中やそばの路上に、ルアーや折れた釣りざお、バーベキューの食べ残し、花火の燃えかすなど、雑多なごみが目立つようになった。中には生きたカメやネコなどのペットが捨てられる悪質な例も。

 回収された外来魚は、県嘱託職員2人が週3回、軽トラックで収集しているが、異物が多いため1日で回り切れないケースが発生。次の回収日までにボックス内の外来魚が腐敗し、周辺住民から県に苦情が寄せられる事態となった。

 県琵琶湖再生課の担当者は「昨年までは1日で回り切れないことはほとんどなかった。人の多い場所へ回収ボックスを移動させているので、回収量は上がったが、新たな問題も出てきた」としている。

 県はこのため回収ボックスに「ごみ箱ではない」と明記。ブログで、嘱託職員が回収量を記しているが、ここでもごみなどを捨てないよう強く訴えるほか、釣り愛好家団体にも協力を求めていくという。

 同課の担当者は「予算の制約から、回収要員を増やすこともできない。釣り客やアウトドア愛好家の意識向上に頼るしかない」と話している。

最終更新:11月10日(水)14時6分

外来種駆除のアイディアとしてはいいのかもしれないが、何せ生ものだけに放置しておけばそこから腐って臭いが出る。
この解決も必要だが、何よりも一部の心無い人によってゴミ箱となっているのも些か問題ではあると思える。

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