赤潮 「海の悪役」一転、アサリのエサに 山口
毎日新聞 10月31日(日)11時35分配信
拡大写真
赤潮の培養水槽について説明する多賀研究員=山口市秋穂二島で、井上大作撮影
山口県水産研究センター(山口市)が、赤潮を用いたアサリの稚貝育成に取り組んでいる。漁業被害をもたらす「海の悪役」をエサにしてアサリを育てるという大胆な発想で、全国でも初の試みだ。各地でアサリの人工種苗の研究が進められているが、エサが少なくなる梅雨時期の成長鈍化が長年の課題だった。センターは「今回の研究で光明がさした。資源回復につなげたい」としている。
稚貝育成に用いられるのは、県内で発生する赤潮の主要な原因である「ヘテロシグマ・アカシオ」。九州南部で被害が相次ぐ「シャットネラ」よりも毒性が比較的弱く、梅雨期でも培養できる。県内では真夏を除いた5~11月に発生しやすく、1ミリリットルあたり5000個以上で注意報が発令される。今シーズンはヘテロシグマによる警報、注意報が県内の瀬戸内海側で計3回発令された。
赤潮は養殖魚が死ぬといった被害を出すが、アサリなどの二枚貝はむしろよく肥えるといった通説があり、センターが着目した。
◇グリコーゲン3倍に
昨年8~11月、センターは科学技術振興機構の助成を受け、九州大大学院と共同試験を実施。1ミリリットルあたり3000~7000個を含む赤潮を施設の稚貝に与えると、自然の海で育てるのと同程度のたんぱく質を含有するようになり、活力を示すグリコーゲンは従来の飼料を使った場合より約3倍高いことも確認された。
県によると、アサリの全国の漁獲量は、ピークだった83年の16万トンから08年は4万トンまで減少。山口県ではさらに深刻で、08年は全盛期のわずか0.1%の10トンに落ち込んだ。過去の乱獲や天敵ナルトビエイの出現などが原因という。
センターの多賀茂・専門研究員(40)は「1種類のエサでこれだけ元気に成長するとは驚いた。赤潮でアサリが十分に育つことを確認できた」と話す。
エサとして活用するには、定期的に十分な量を確保するため、赤潮を濃縮し、粉末化することが欠かせない。有毒な排水の処理も必要だが、試験ではムール貝を使った排水の無害化にも成功しており、実用化に向け段階的に研究を進めている。【井上大作】
最終更新:10月31日(日)12時4分
今迄厄介者だった赤潮を逆に利用しようというのだから凄い。
赤潮を引き起こすヘテロシグマ・アカシオがアサリの生育にとてもいいらしい。
赤潮は一般的に魚介類の死滅や悪臭と言った環境汚染の典型的な例であり、どうもならないものばかり思っていがこんな使い方があるとはね。
つまりどんな毒であっても、上手に使えば薬になるという事なんだろうね。
暗黒の稲妻
BGM:ハートビート(Byハロウィン)
毎日新聞 10月31日(日)11時35分配信
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赤潮の培養水槽について説明する多賀研究員=山口市秋穂二島で、井上大作撮影
山口県水産研究センター(山口市)が、赤潮を用いたアサリの稚貝育成に取り組んでいる。漁業被害をもたらす「海の悪役」をエサにしてアサリを育てるという大胆な発想で、全国でも初の試みだ。各地でアサリの人工種苗の研究が進められているが、エサが少なくなる梅雨時期の成長鈍化が長年の課題だった。センターは「今回の研究で光明がさした。資源回復につなげたい」としている。
稚貝育成に用いられるのは、県内で発生する赤潮の主要な原因である「ヘテロシグマ・アカシオ」。九州南部で被害が相次ぐ「シャットネラ」よりも毒性が比較的弱く、梅雨期でも培養できる。県内では真夏を除いた5~11月に発生しやすく、1ミリリットルあたり5000個以上で注意報が発令される。今シーズンはヘテロシグマによる警報、注意報が県内の瀬戸内海側で計3回発令された。
赤潮は養殖魚が死ぬといった被害を出すが、アサリなどの二枚貝はむしろよく肥えるといった通説があり、センターが着目した。
◇グリコーゲン3倍に
昨年8~11月、センターは科学技術振興機構の助成を受け、九州大大学院と共同試験を実施。1ミリリットルあたり3000~7000個を含む赤潮を施設の稚貝に与えると、自然の海で育てるのと同程度のたんぱく質を含有するようになり、活力を示すグリコーゲンは従来の飼料を使った場合より約3倍高いことも確認された。
県によると、アサリの全国の漁獲量は、ピークだった83年の16万トンから08年は4万トンまで減少。山口県ではさらに深刻で、08年は全盛期のわずか0.1%の10トンに落ち込んだ。過去の乱獲や天敵ナルトビエイの出現などが原因という。
センターの多賀茂・専門研究員(40)は「1種類のエサでこれだけ元気に成長するとは驚いた。赤潮でアサリが十分に育つことを確認できた」と話す。
エサとして活用するには、定期的に十分な量を確保するため、赤潮を濃縮し、粉末化することが欠かせない。有毒な排水の処理も必要だが、試験ではムール貝を使った排水の無害化にも成功しており、実用化に向け段階的に研究を進めている。【井上大作】
最終更新:10月31日(日)12時4分
今迄厄介者だった赤潮を逆に利用しようというのだから凄い。
赤潮を引き起こすヘテロシグマ・アカシオがアサリの生育にとてもいいらしい。
赤潮は一般的に魚介類の死滅や悪臭と言った環境汚染の典型的な例であり、どうもならないものばかり思っていがこんな使い方があるとはね。
つまりどんな毒であっても、上手に使えば薬になるという事なんだろうね。
暗黒の稲妻
BGM:ハートビート(Byハロウィン)