【凱旋門賞】フェスタ2着!惜しいアタマ差
サンケイスポーツ 10月4日(月)9時43分配信
 【パリ3日(日本時間同日深夜)=黒田栄一郎】世界の頂点まであと一歩だった。ロンシャン競馬場で行われた凱旋門賞に挑んだ宝塚記念馬ナカヤマフェスタ(美・二ノ宮、牡4)は2着に惜敗。蛯名正義騎手(41)=美・フリー、二ノ宮敬宇調教師(58)=美浦=は99年2着エルコンドルパサーの雪辱は果たせなかったが、当時の1/2馬身をアタマ差まで詰めて、世界制覇に最も迫った健闘だった。優勝は今年の英ダービー馬ワークフォース。武豊騎手(41)=栗・フリー=の皐月賞馬ヴィクトワールピサ(栗・角居、牡3)は、8位入線から繰り上がっての7着だった。

 すぐ目の前まで迫っていた悲願は、ゴール寸前で夢に終わった。前哨戦のフォワ賞2着から凱旋門賞へと乗り込んだナカヤマフェスタは、直線で英ダービー馬ワークフォースを追い詰めたが、わずかに及ばず2着。99年エルコンドルパサーでモンジューの1/2馬身差だった蛯名騎手&二ノ宮調教師は、その差をアタマ差まで詰めて、最も“世界一”まで近づいたが、栄光には届かなかった。

 だが、11年前よりも差はわずか。内容も胸を張っていい。道中は中団の外めをキープ。手応えはよかったが、4コーナーでは外からかぶせられて、馬が腰を落とすような不利なシーンがあった。94年以来のフルゲート(1頭出走取消で最終的には19頭出走)、さらには不良馬場と厳しい条件が重なったが、それでも直線で伸びた闘志あふれる内容は、その着順以上に素晴らしかった。

 「不利は確かにあったけれど、内も外もごちゃついていたから。(不利は)自分の馬だけではない」と蛯名。「前哨戦を使って、今回はリラックスして走れていた。それだけに悔しいし、何とかしたかったけれど、力は出し切れたと思う」と、全力で走り抜いたパートナーの走りを称えた。

 12番人気と評価こそ低かったが、エルコンドルパサーの教訓と経験を生かしての滞在が、やはり本番で生きた。二ノ宮師が「前回はすべて手探り。でも、今回は相手関係を調べる余裕がありました」と言うほどの自信が、その走りに表れたといっていい。トレーナーはフランス入りする前にドバイのメイダン競馬場を視察済み。すでに来春のドバイワールドCデー(3月下旬)を見据えている。

 敗れはしたが、世界にその名を知らしめたナカヤマフェスタ。「本当にありがとう。でも、これで終わりじゃない」。蛯名は感謝の思いを寄せるパートナーとともに、さらなる飛躍を胸に誓った。

最終更新:10月4日(月)9時43分

世界の頂点まであと一歩だったのに惜しいなぁ・・。

暗黒の稲妻
BGM:血みどろ菩薩(By犬神サーカス団)