魁皇、引退危機「右ひざカクカク」休場なら関脇陥落…秋場所4日目
スポーツ報知 9月16日(木)8時1分配信

 ◆大相撲秋場所4日目 ○魁皇(寄り倒し)時天空●(15日・両国国技館) 進退がかかる大関・魁皇が大ピンチに陥った。東前頭筆頭の時天空を寄り倒しで破ったときに右ひざを負傷。13度目のカド番で出場した今場所は負け越し、あるいは途中休場で関脇に陥落すれば引退する覚悟を固めている。幕内出場が史上2位に並ぶ1378回となった38歳のベテラン大関が、思わぬ負傷で土俵際に追い詰められた。横綱・白鵬は東前頭2枚目の豊真将を上手投げで下し51連勝を決めた。

 館内を包んだ歓声が静寂に変わった。時天空を寄り倒した魁皇が、土俵上で四つんばいになって動けない。右ひざを押さえながら何とか立ち上がったが、少し足は引きずっていた。支度部屋で急きょアイシングを施したが「ひざがカクカクする」と苦渋の表情を浮かべた。進退をかけて挑んだ秋で思わぬ負傷。38歳のベテラン大関の現役生活に、大きな危機が襲ってきた。

 名古屋場所10日目の琴欧洲戦で左肩を負傷。11日目から休場し13度目のカド番が決まった。診断結果は「左肩甲下筋腱(けん)断裂の疑い」。医師からは手術を勧められた重傷だった。「メスを入れると秋には出られない」。休場は関脇陥落。もう数年前から「関脇に落ちたらやめる」と公言している。土俵への執念が医師の指示を拒否。夏巡業も休んで治療とリハビリに専念した。

 過去に両腕、両足に大けがを負った。幾度も訪れた引退の危機を精神力で乗り切った。しかし今回のけがは違った。「良くなるかなと思ったけど、次の日また痛みがぶり返したりその繰り返しだった」。けいこ場に下りたのは8月下旬。独自調整で何とか出場に間に合わせたがけいこは不十分。175キロの肉体を支える下半身がもろいことは明らかだった。時天空を寄り倒した後に、もつれるように1回転した姿がその不安を露呈。そして、右ひざに爆弾を抱えた。

 この日は93年夏の新入幕から1378回目の幕内出場。寺尾(現錣山親方)と並ぶ史上2位、現役ではもちろん1位の大記録だった。記念日の負傷に「歩けるから大丈夫だと思うんだけど…」と綱渡りの土俵を覚悟した。進退へ大きな爆弾を背負った38歳。千秋楽まで残り11日間。過酷な戦いへ魁皇が挑む。

最終更新:9月16日(木)10時33分

ボロボロになりながらも戦う姿勢を貫くのは凄いの一言だなぁ。
自身で納得するまでやればいいし、皆応援してるから。

暗黒の稲妻
BGM:::魔力の刻印 (キャンプ・ケイオス) (EXTRAS)(ByIron Maiden)