米フェースブックとマイスペース、顧客の個人情報を広告会社に送信
5月21日12時7分配信 ウォール・ストリート・ジャーナル

 米フェースブックやマイスペースなど複数のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)運営会社は、利用者の名前やその他の個人情報の特定につながる可能のある情報を広告会社に送信していた。それらのサイトでは、利用者に対して、本人の同意なく利用者のデータを他社と共有しないとうたっている。

 こうしたSNSサイトでは、利用者が広告をクリックすると、利用者名やID番号が広告会社に送信され、それを基に個人プロフィールを特定することができるようになっていた。大半の企業は、この行為を違法なものではないとして反論している。

 この件に関し、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がフェースブックとマイスペースに問い合わせたところ、両社は変更措置に動いた。フェースブックは、20日朝までに、問題のコンピューターコードの一部書き換えを行った。

 広告会社が受け取っていたとされるのは、運営サイトや、利用者が公開している情報の種類によるが、利用者の実名や年齢、出身地、職業などを含む個人情報を特定するために使用可能なデータ。

 データを受け取っていたとして本紙が特定した大手広告会社には、米グーグルやダブルクリック、ヤフー傘下のライトメディアも含まれている。それらの企業は、SNSからデータが送信されていたことには気付いておらず、それらデータの利用も行っていないとしている。

 ウェブ広告の世界では、広告会社が、クリックされた広告の掲載されているページのアドレスを取得することは一般的に行われている。広告会社が通常入手しているのは単なる理解不能な文字と数字で構成された一連のコードで、そこから個人を特定することはできない。だが、SNSでは、それらアドレスには通常、利用者の名前が含まれており、広告会社はそれを基に、多くの個人情報が掲載された利用者のプロフィールページにまでたどり着くことができる。

 米ウースター工科大学で情報工学を教えるクレイグ・ウィルズ教授は、大半のSNS運営企業は、ウェブアドレスから利用者名やID番号をわざわざ隠そうとはしていないと話す。

 こうしたSNSサイトは、自社の個人情報保護方針だけでなく、業界基準にも違反している可能性がある。政府による規制の必要性が議論されるたびに、こうした会社は、個人を特定可能な情報を利用者の許可なく他社と共有したり広告会社が収集することはないという方針を、業界として前面に押し出して反論している。

 フェースブックを中心とするSNS各社は、個人情報の取り扱い方法をめぐって、消費者やプライバシー保護団体、米議員などから厳しい監視の目を向けられつつある。

 一方、米議会では現在、ネット上での消費者に関する情報収集や広告目的でのそれらの利用方法を規制する法案が準備されつつある。

 フェースブックとマイスペースほか、ライブジャーナルやHi5、ザーグナ、ディッグなどのSNSサイトも、利用者が広告をクリックするたびに、そのページのアドレスと共に利用者の名前やID番号を広告会社に送信していた(マイスペースは、WSJと同じく米ニューズ傘下)。また、ミニブログサイトのツイッターも、登録された利用者プロフィールに掲載された利用者名を含めたまま、ウェブアドレスを広告会社に送信していた。

最終更新:5月21日12時7分

これって明らかに個人情報流出でしょう。
それに大手企業が違法じゃないといって自分の情報が何らかの形で使われる可能性もある訳だから、心情としては心地いいものではないという事に気づいてないのもどうなのかねぇ。

闇黒の稲妻
BGM:Chaosの世界(ByTHE ALFEE)
  ※シングル『太陽は沈まない』カップリング曲