「ハイボールの次」へ… 異種コラボ企画でウイスキーの消費者拡大狙う
12月17日10時10分配信 オリコン

 “若者の酒離れ”が課題と言われる酒類業界で、今年目立ったのはノンアルコールビールテイスト飲料の登場とハイボールの復活だろう。特に「ハイボール」は、年々下降傾向にあったウイスキー市場を盛り返す原動力となった。そして今、酒類メーカー各社はさまざまなコラボレーションに力を入れ、ハイボールでウイスキーに興味を持った消費者へ“次のステージ”をアピールしている。

【写真】シングルモルトウイスキーをテーマにしたCD、読書をテーマにした試み

 「『角ハイボール』のヒットの影響はかなり大きいと思う」と語るのは、ウイスキーの国内シェア約60%を持つサントリー。同社は今年ウイスキーの増産に踏み切っており、販売量も11年ぶりに前年を上回る見込みだという。

 サントリーはこれまでもウイスキーに興味を持った人たちに向け、食とモルトウイスキーを組み合わせて楽しむセミナーや、チョコレートとの相性を訴求する「モルト&ショコラのマリアージュ」を提案し、定期的にイベントも行っていた。同企画の参加者はこれまでは女性が多かったが、“スイーツ男子”が脚光を浴びたこともあり、11月には男性向けのスイーツ口コミサイト『甘党男子』とコラボレートした男性限定のイベントも実施。甘党の男性にもウイスキーの魅力を伝えている。


■ウイスキーと“音楽”のコラボにアーティストが賛同

 また、同社は「ゆっくりと味わいながら飲むシチュエーションが多い」というウイスキーの飲酒場面に“音楽”を据え、さまざまな企画を展開中だ。坂本龍一、山崎まさよしらビッグアーティストが好きなウイスキーを語る、タワーレコードとのコラボ企画『NO MUSIC,NO WHISKY』もそのひとつ。同企画に出演するアーティストたちの出演料は“ウイスキー一生分”で、同社は「本当にウイスキーが好きで、共感してくださった方々だからこそ実現した企画」と語る。

 そのほか、“シングルモルトとクラブ・ジャズ、クロスオーバー・ミュージック”をキーワードに展開しているDJ KAWASAKIのネットラジオ『SUNTORY Presents WHISKY MODE』の展開、シングルモルトウイスキーをテーマにしたコンピレーションCDの発売などのほか、19日には都内クラブにてネットラジオ連動企画イベントを開催。そこでは、先着でシングルモルトウイスキー1杯を無料で振る舞うなどの企画も積極的に行っていく。「若い世代に向けてというより、ミュージシャンの方々や音楽との相性などから、ウイスキーに興味を持ってくださる方を増やしていきたい」と語る同社は、さまざまな角度からモルトウイスキーの魅力をアピールしていく。


■ニッカやキリンは“読書”とウイスキーのコラボ提案

 一方、ニッカウヰスキーは、バーで気軽にウイスキーを飲みながら読書を楽しむ、「バー読」と称した新たしい引用スタイルを提案している。2010年1月末までの期間に、ニッカブレンダーズ・バー(東京都港区)で厳選したウイスキーと相性のいい本をセットにした「オリジナルブックメニュー」を展開するとともに、来店者が自由に選択できる本を取りそろえたミニライブラリーも併設し、消費者に“読書とウイスキー”の組み合わせを提案している。

 また、2010年1月4日よりアイリッシュウイスキーブランド「ブッシュミルズ」の販売を行うキリンビールも、ハイボール缶『世界のハイボール』を発売するほか秋元康氏、角田光代氏ら人気作家による『フォア・ローゼズ』にちなんだ短編小説をWeb上で公開。ウイスキーのファンはもちろんのこと、ライトユーザーに向けてウイスキーが持つ世界観と商品をアピールし、消費者の拡大を狙っている。

最終更新:12月17日16時40分

CMで女優の小雪さんのCM効果はデカイでしょうねぇ。ウィスキーというとトリスウィスキーで昔のCMをふと思い出しますねぇ。小林亜星さん作曲の「夜はまた来る」とか。後子犬のCM何かも印象深かったです。


サイラス・モズレー 人生みな兄弟


トリスウイスキーの1981年のCM。カンヌ国際広告祭(198 1年)で金賞を受賞。

暗黒の稲妻
BGM:暮れる想い(Byサディスティック・ミカ・バンド)