さて、早速逝きましょうか
暗黒童話、第一弾は俺のお気に入り
『灰かぶり』
毎日こき使われて全身灰まみれとなってしまった少女の話
現代で言う『シンデレラ』
この話、舞踏会に行くあたりまでは現代版とさして変わらない
問題は物語のキーポイント
シンデレラが階段に靴を落としていくシーンである
現代版ではうっかり躓いてしまったことが原因
・・・が、初版は違う
そもそも舞踏会は3夜連続で行われた
1日目、2日目と彼女を逃がした王子様は
あらかじめ階段にタールを塗っておいたのだ
それによってシンデレラは転び、靴を落とした
当時、靴は女性の処女性を表していた
つまり、王子によって靴を脱がされたこのシーンは
彼女が純潔を失ったことの比喩であるとされている
つまりただの舞踏会じゃなかったってことね・・・
さて、次に現代と違うのは王子が靴の合う女性を探すシーン
現代版では靴を履けたのはシンデレラのみである
ところが初版では、彼女の姉が二人とも履いてしまう
もちろん、靴はとても小さかったので二人は工夫をした
一番目の姉は踵を
二番目の姉は爪先を
「王女になれば、自分で歩かなくてもいいから」
と言って
自らの手で切り落とした
しかしどちらもあふれる血によって王子には見破られてしまった
つまり結局、履けたのはシンデレラのみであった
話は飛んで王子とシンデレラの結婚式
式のラストは、シンデレラをいじめた罪により
火にくべ、赤くなった鉄の靴を履いて踊り狂う義母のダンスと
シンデレラの『眼』を見てしまった二人の姉が
互いに目玉をくりぬき合って叫ぶコーラスによって幕を閉じた
我が家に帰った父は、無人の『結界』を見て愕然とした
シンデレラは呪われた瞳、『邪眼』の持ち主であり
その家は彼女を封じる結界であったからである
そう、結界を出たシンデレラは邪眼を使い
王子を魅了し
義母を狂わせ
二人の姉から光を奪った・・・
ちなみに、シンデレラは物語のラストに一人つぶやく
「この王子様、あんまり好きじゃないな
私はただ、お姉様達を見返したかっただけだし・・・」