【第五章】

 

世界神話と宗教

 

 

世界の宗教には必ず神話があります。

 

神話とは神の教えを

分かりやすく説いたもの。

 

キリスト教の聖書に書かれている内容も

神話と捉えることができ、

 

それがそのままキリストの教えである

とされています。

 

 

宗教の信仰の元となったものは

様々な物の神がいる

いわゆる『多神教』です。

 

 

古代ギリシャの神々は

多数の神からなる物語でした。

 

オリュンポス十二神の主神、

全宇宙を支配するゼウスを筆頭に

様々な特性を持った神々が12人。

 

 

ここで非常に興味深いのが

物理的なものを司る神よりも

精神性を司る神が多いこと。

 

初めに精神性ありき、

ということの証明ではないかと

僕は考察します。

 

 

引いては神々ですら

多様性を持っており、

 

人類創造の物語で図らずもそれを

前提表現してしまっているのでは?

 

神という概念が

人が作り出すものである限り、

ベースとなるものは

身近で本質的なものなのでしょう。

 

 

その後の古代エジプトでは

太陽崇拝の一神教が主体になります。

 

神は一人であり、

その当時の王は神の使い、

または神の化身であるという

 

『種族統治』の目的に基づいた

宗教概念に変容していきました。

 

 

これらの文献は様々ありますが、

太陽を信仰しようが

何を信仰しようが

そこに大した意味はありません。

 

重要なのは

神が一人であること。

 

全ての支配者が一人であることが

その文明における絶対的権力の

証になったわけです。

 

 

ちなみに、

ギリシャが栄えたのは

紀元前8世紀半ばとされています。

 

世紀で表記されると

古そうに見えますが、

ようするに紀元前800年です。

 

40万年前だと言う説もありますが、

その長期の後半だけ栄えたとは

到底辻褄が合わず疑わしいです。

 

 

エジプト文明は

紀元前3000年から3000年間

とされています。

 

縄文文明が16000年前で

12000年続いたと考えると

紀元前4000年が縄文時代の終わり。

 

エジプト文明はその後

ということになります。

 

 

前述した『海洋民族ラピュタ人』の

日本という国の存在と

精神文明性を伝承し、

 

それが流れ伝わり形を変え、

1000年かかるとしても

決しておかしな話ではありません。

 

 

ところで皆さんは

日ユ同祖論をご存じでしょうか。

 

日本人とユダヤ人の祖先が

同じであるという有名な説です。

 

 

ユダヤ教の象徴である六芒星。

日本の皇室の象徴である菊花紋章。

 

この紋章がそれぞれの文明に

お互い使われている事実。

 

 

 

伊勢神宮にある石灯籠。

菊花紋と六芒星が刻まれている。

 

イスラエル、エルサレムにあるヘロデ門に刻まれる菊花紋。

古代ローマ、初期のユダヤ王国を統治した

ヘロデ王の時代に作られたもの。

 

 

 

ヘブライ語には

日本語とほぼ同じ発音で

同じ意味を持つものが多くあります。

 

興味深いのは

古くから伝わる歌の歌詞を

ヘブライ語として訳しても

意味が通じるという事実。

 

その代表が

『かごめかごめ』

 

 

それに盆踊りや

お祭りで使われる掛け声など。

 

日本人でさえ

その起源がわからない言葉を

ヘブライ語で解釈することができます。

 

この詳細は検索すれば

いくらでも出ますので割愛します。

 

 

僕も当初はこのふたつの民族に

深い関りがあるんだろうと

考えていましたが、

 

実はそのような民族は

ユダヤ人だけではないのです。

 

と言うより、

古代人類の還流があった証の

ひとつに過ぎないということ。

 

 

縄文人の精神性は

海を伝って大陸に渡り、

 

文字となり言葉となり広められ、

中国大陸に渡り、

再び日本へ。

 

 

仏教との親和性が

日本人の感性に合うのも

こういうことなのかも知れません。

 

ブッダ、仏陀、仏様。

 

一神教のように見える

仏教のその中身は

万物に魂が宿っていることを説いています。

 

 

各国で様々な宗教が生まれ、

その時のその国の統治者たちの思惑で

変容され現在にいたるものが多くあります。

 

宗教と政治が切り離せないのは

人々の道徳心、精神性を陽動するのに

最適なツールでもあるからに他なりません。

 

 

図らずも長きに渡る生活の中で

自然に遺伝子に刻み込まれた

多神教の精神を持つ縄文人。

 

『教え』ではなく、

その振る舞いが人に幸福感を与え、

知恵として受け取った他民族は

必然的に多くの人々へ広めていった。

 

 

ちなみにですが、

実はキリストは

日本にいたことが知られています。

 

 

青森県にキリストの墓があり、

これを信じているものは

いないと言われていますが、

 

神学、つまり日本の古神道を学びに

ユダヤの地から遥々来たそうです。

 

 

その後、ユダヤに戻り

神道の教えを伝道しましたが

受け入れられず、

 

他民族の悪しき行為だとして

十字架張り付けの刑に処されます。

 

 

ですがその処刑は

弟のイスキリが身代わりとなって

キリストは日本へ戻りました。

 

日本人の奥さんもいたそうで

106歳で生涯を終えたといいます。

 

 

青森県新郷村、かつて戸来村のあった地。

戸来とはヘブライの変化した言葉と言われ、

キリストとユダヤに纏わる風習や名称が多く残されている。

 

 

 

聖書で書かれていることは

彼が死んでからの言い伝え。

どのようにも変容できます。

 

そして今もなお、

宗教の悪しき政治利用は

現代に受け継がれているという訳です。

 

 

 

 

【第六章】

 

現人神と古神道

 

 

現人神(あらひとがみ)とは

一言で言えば天皇のことです。

 

天照大御神の系譜から続く、

日本の天皇家。

 

初代天皇とされる神武天皇ですが、

それ以前は

日本神話の話に遡ります。

 

 

この日本神話の神様の血筋を持つ

現人神である天皇ですが、

 

日本が国の体を成す以前に

降り立った神々たちが

人々を統治したことから始まります。

 

 

ここで重要なのが

『古事記』と『日本書紀』の存在。

 

古事記は712年、

日本書紀は720年

 

神々の存在の類似点はあるが、

いくつかの違いがあります。

 

このふたつは

年代もほぼ変わらないことから

政治的意図があって存在するものと

理解する方が良さそうです。

 

 

神々を語ろうとすると

膨大な内容になるので省略しますが、

 

一言で言えば

人類の大陸移動によって

日本社会が形成されていった

初期段階だと考えてください。

 

そのゲートとなる場所こそが

 

『出雲大社』です。

 

 

 

 

 

 

日本の神社である

出雲大社ですが、

 

他の神社とは違って

かなり複雑な立場にあります。

 

神様の系譜である天皇の

アンタッチャブルであること。

 

 

現在も天皇の神事に

出雲大社は関係していません。

 

出雲大社を

日本最古の神社とした

古事記と日本書紀ですが、

 

ならば現人神に

関係しないはずはないのです。

 

 

神話では神様でも、

現実には人間です。

 

出雲大社で祀られる神様、

大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)

 

 

彼は日本と朝鮮半島を

行き来していた渡来人で、

自らの王朝を築くための画策をしていた

という説があります。

 

これもまた複雑で

膨大な内容ですので割愛させて頂きます。

 

天皇と関係しない、

させない神社であるという真の理由は、

そういったことにありそうです。

 

 

 

現実の神武天皇の生い立ちについて

少し触れていきます。

 

 

神武天皇の出生の地は

九州だと言われていますが、

 

実のところ濃厚な説は

沖縄の南にある小さな島、

伊平屋村(島)だそうです。

 

 

出生沖縄説の理由のひとつとして

沖縄ではクバと呼ばれている

『ビロウ』という木があります。

 

このビロウの葉を使って

神具を作ったり、

神社の屋根材にしたりと

 

神聖な建造物に

利用されることで知られています。

 

 

ヤシの木に似ているがそれほど高くなく、
巨大な葉っぱが垂れ下がるのが特徴。
 
 
 

沖縄の数ある聖地と呼ばれる場所には

必ず生息しているんですが、

 

伊平屋島にはビロウの原生林が

びっしり生えています。

 

 

天岩戸もそこにはあり、

天照大御神もそれ以前から

伊平屋島にいたことが推察されます。

 

あくまでも諸説ありですが、

神社というものも由緒の正しさが

大衆受けし、存続し続けられるという

現実的な側面もありますので。

 

九州にはいくつかの

神武発祥を名乗る神社が

存在するのが現実です。

 

 

 

先に述べた

『海洋民族ラピュタ人』は

 

沖縄をハブとして4つの海流を利用し、

世界へ航海していたと考えられます。

 

 

日本にとって沖縄、

というか旧琉球王国は

世界と繋がる重要な拠点でした。

 

その痕跡が数多く残る沖縄ですが

これも膨大な内容なので

省略させて頂きます。

 

 

神武天皇は

『神武東環』と言って、

 

九州から大和の地(現在の奈良)へ

移動していったとされていますが、

 

そのスタート地が

伊平屋島だと考えられます。

 

 

 

天皇の最大の存在意義とは、

祈りを捧げることにあります。

 

 

一年間に数多くの儀式行い、

人知れず祈りを捧げています。

 

そのすべては

決して公開されるものではなく、

密儀とされています。

 

 

古神道を受け継いだ天皇は

祈りによって国を統治し、

災害などの危機を最小限に留める

能力を持っているとされています。

 

 

いくつかの逸話も残っており、

その真偽は定かではないものの、

 

本物の人類史を知る者たちには

信じるに足る事象を

目の当たりにした者もいるそうです。

 

 

古神道とは、

日本固有の信仰、儀礼の総称であり、

宗教という集団の概念ではなく、

 

自然崇拝、祖先信仰という

原始的な信仰と言えます。

 

まさに縄文人から受け継いだ

精神性を形にしたものと言えます。

 

 

その本質とは、

人の精神は自然と共にあり、

儀式という祈りで世界の安寧を願い、

 

全てを受け入れ

成るがままに生きるのだという

 

人の在り方を体現しているのが

天皇という存在なのでしょう。

 

 

そういう意味では

近代国家のラストエンペラーにして

 

世界最古のシャーマンの血統が

天皇であると言えます。

 

 

 

つづく→