高校へ入学した。
一応地元では一番の進学校で男女共学だったが、授業についていけず、テストをしても学年でビリの方だった。
僕の第2次性徴はまだ終わらず身長もまだまだこれから伸びるところだった。


腋毛も陰毛も生え揃い少しは大人っぽくなってきていた。


そしてもモヤモヤしていた頭の中は性へのあこがれは依然としてあったもののすっきりとしてきていた。


それでもついていけない授業では、(もしかしたら、隣の女子は気が付いていたかもしれないが)ポケットに手を入れ自分のチンポをいじっていたりしていた。
(いじっていたから授業にはついていけなかったのかもしれない。)

好きな女子ができた。
初恋ではない。

初恋は中学2年生の時転校してきた女子だった。
初恋の女子は、東南アジア系の顔つきでバスケット部に所属する運動神経がよくとにかく明るい子だった。
転校してきてから数か月後、男女向き合う形の音楽の授業でポーっと見つめていたら、授業が終わった後に
「気持ち悪いからジーっと見ないで!」
と言われ告白するまでもなく撃沈した。



自分で言うのも何だが、僕は割と女子にモテたらしい。


中学卒業の日には「学生服のボタンを頂戴」という子が3人はいたし、つい最近の同窓会でもあの頃好きだったのにという女性がやはり3人くらいいた。

もっと早く言ってくれればと思った。
性格がおとなしく優しい感じが受けたようだが、もしかしたら僕は異性よりも同性に興味が多く行っていて、女子からの視線に鈍感になっていたのかもしれない。

 

 

 


それで、高校でも好きな女子ができた。
小柄で色白でショートカットの、南野陽子みたいに口下にほくろがある控えめな気が付く子だった。
 

高校3年の文化祭の最終日。
数人のグループで何かの準備をしてそのグループでファイヤーストームの周りをぐるぐる回った。
周りの男友達は僕が彼女に気があることに気付いていて、告白させるような雰囲気を作り出していた。
ファイヤーストームも終わりに近づきグループの仲間はいなくなり2人だけになった。
花火が数発上がった。

 

 


「きれいだね」


「うん、きれいだね」
彼女は僕の告白を待っていたのかもしれないが、劣等生の僕から告白することは最後までできなかった。
勇気が無かった。

高校生活は劣等生だった僕にとっての暗黒時代で思い出があまりない。
きっと、忘れようとしているうちに本当に忘れてしまったことがたくさんあるんだと思う。