面接に呼ばれた事務所のような建物の敷地に入ると、地元のタクシー会社の名前の後ろに大手バス会社のマークが見える
電話で面接の連絡をしてきてくれた声は、おじさんで少しオドオドしたような話し方だった
事務所で迎えてくれたのは、そのおじさんに違いない
そして、面接もそのおじさんが対応してくれた…というか、事務所に1人しかいない
たまたまそういう時間帯なのかな…
事務所の中の会議室のような部屋に通され、時間通りに「では、どうぞ」
とパソコンの前に座ると、パソコンの画面にzoomで面接に参加するという40代くらいの男性が…
聞こえにくい音声で自己紹介したが、もう聞こえないままスルーで、頭だけ下げて始まった
おじさんのオドオドした進行で私の履歴書を事細かく復唱しては、なぜ辞めたか、給与はいくらだったか、を聞いてきた
え？え？？そんなの必要？？
いわれるままに、思い出しながら答えていき、昨年の４回の転職についても説明した
転職を繰り返すのは、良いイメージに取られないだろう、とは思ったが、ウソを言ってもしかたない
そしてWワークをしないといけない事情も忘れず伝えた
さて、もう終わりか
挨拶して、zoomを切ったので、椅子から立ち上がると、
オドオドしながら、「すみません、まだ終わってないんです、これから試験を受けていただかないといけないんです」と言った
はぁ？そんなのハローワークの紹介状の面接事項に書いてなかったよ
週に3日ほどのバイトの面接よね？
こんな散々事細かく聞いといて、まだ今度は試験？
オイオイオイオイ…なにこれ
「すみません…約1時間半ほどかかります、すみません…ほんと、すみません」
マークシート方式の試験問題30問を15分で解くのを3種類
むずっ
苦手な算数の文章題ばかり…
○○の何分の何をどうこうし、残りの何%をどうのこうの、何日後に何割がこうなると、いくらになるか？
みたいな問題が30問、それを15分で×3枚
さらにYG検査100問
こんなんいきなりサクサクできる人、スゴすぎん？
もう疲れたわ、できるわけないし
ハァァ、やれるだけやったわ
なんかたとえ採用されても、来たくないな
と思ったのが、悪かったのか
まぁ、履歴書も試験も悪かったのか
「すみません…この度は不採用ということで…、ほんと、すみませ…ん…」