体力的にも、精神的にもしんどかった。





父は毎日電話して来て
金いける?
それしか言わない。



どんな仕事してるのかとか、友達と遊んでるのか、彼氏居るのか、一切聞いてこない。
私は、お金としか思われていない。




私がお金貸すから、もうお母さんと妹にはお金貸してって電話せんといて!
と、お願いしていたから、仕方ない。
でも、毎日毎日電話で金金言われるのは苦痛だった。





平均すると、毎日8万ぐらい渡していた。
稼げなかった日は5万の時もあったし、稼げた日は10万以上渡してた。

それが1年続いたから、2000万以上は、父に渡したと思う。





ある時父が
お前本間に昼キャバか?
と、聞いて来た。

私は、自分以外の人間全員に昼キャバしてるって嘘をついてた。

昼キャバでこんな稼げる訳ないやろ!
と、言ってみた。
止めて欲しかった。もう、辞めたかった。
心が限界だった。






そうやろうな。まぁ……頑張れ!
父は、私が風俗で働いてる事、察したはず。

きっと聞いて来る前から分かってたはず。
毎日毎日何万も渡せる仕事って、そうないやん……





父親なのに、それを応援した。
張り詰めた糸が切れた。





家族の為に耐えてきた。

母と妹が悲しまないように影で努力した。頑張って来たつもり。





もう、しんどかった。
心がえぐられる。

あんまり寝れてないから、身体も壊すようになったし、辛かった。





悪びれる様子もなく、頑張れ!と、言った父親に怒った?呆れた?

いや、冷めた。





サーッとなった。
その日に、風俗は辞めた。