年賀状 | ♪

年賀状

日本の正月に欠かせない物のひとつ、それは年賀状。
こんな僕にも年賀状が届いた。
メールをくれる友人もいるけど、三年前から律儀に
ずっと年賀状を送ってくれる人がいる。
その人は僕より一回り以上も年下の中学生で、名前はS君。
静岡にある静岡てんかん・神経医療センターで出会った。
僕が術前の検査入院中で、S君は術後の検査入院中だった(当時、小学5年生)。
大人ばかりがいる入院病棟で数少ない小学生だったけど、
S君はみんなに可愛がられてた。
僕もいつの間にか仲良くなり、よくトランプやドラゴンボールの話などしていた。
風呂やご飯も一緒だった。
風呂場ではまだ毛も生えてない小学生に大人のち〇こを見せてやったりもした。
大人たちに交じって入院生活をしてるS君は楽しそうだった。

S君と僕は発作の症状が似ていて、病変部分も同じ側頭葉。
でも、S君は手術後でも発作は消失していない。
てんかんのせいで心ない言葉を浴びせられたりしてるらしいけど、
彼は心優しい少年。
誰かが発作を起こせば真っ先に看護師を読んでいたのは彼だった。
S君が先に退院して、それから今日まで会っていない。
年に数回メールをする程度だけど、年賀状だけは毎年送ってくれる。
お互いの検査入院や外来のタイミング合わないから会えないけど、
今では中学生になって、陸上部で頑張ってる。
年賀状で毎年書いてあるし、僕も書く言葉。
「今年は会いたいね」
僕の入院か外来とS君の入院か外来のタイミングが合えば、
久しぶりにS君に会いたい。
S君も立派な中学生になっているだろう。
もしも、会った時にS君をガッカリさせないような男でありたい。
S君宛てへの年賀状を作りながらそんなことを思った
2009年のお正月。



K.F.Cのみなさん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。