お寺もコンピューター時代 | 本光寺住職のダラブログ

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これからのお寺は変わらなければ。「人間ダラといわれて一人前」を掲げる住職の、御門徒さんとのふれあいブログ、略して「ダラブロ」

 もう、私のパソコンも4台目なりました。私は15年前からこのパソコンで主に過去帳と門徒管理をしています。過去帳というのは、寺に所属する門徒の死亡記録で、和紙で綴じられた全49冊のこの台帳には故人の亡年月日、死亡者名、享年、法名などが記載されています。本光寺の一番古い過去帳は、年号で享保20年(今から267年前)のものです。

過去帳はすべて毛筆で書かれてありますが、難儀なことに古いものほど、俗に云う、みみずが這うたような字、で書かれてあるものですから、難解な古文書を見ているようで、書体の心得がないと容易に読めません。さらに、明治初期以前のものには一般の人には姓がなく、戸主名が屋号で書かれてあるために、現在のどの家の先祖に相当するのか、それぞれの家の屋号を知らない限り判りません。

また、最近、門徒の中には家の先祖を調べたいと寺に訪れる人があります。その際一日乃至二日掛けて過去帳を閲覧してもらうのですが、殊の外時間も掛かり、その上、字が読めない人が多くて困らせています。そこで、以前にせめて字体を楷書体に書き直してみてはと思い、書の心得のある人に依頼をして一部試してみましたが、中々その作業もはかどらず、到頭それも頓挫して仕舞いました。

しかし、このような問題があるにしろ、私は15年前に真新しいパソコンに向かい過去帳のデータを一つ一つ入力する作業を始めました。その時までに、私は5年掛りで作った手書きの門徒名簿から先ず入力し、その一戸一戸の門徒名に番号を付けました。それは、その後入力する過去帳のデータと相互性を持たせるためです。要するに、門徒番号で過去帳を検索すれば、戸籍謄本のようにその家の先祖の一覧表ができるようにしたかったのです。現在、大正4年まで遡り、約2万人のデータが入力済です。

住職の口癖
わしゃ、聖職者でも指導者でもない、単なる生臭坊主。

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