埼玉県・堀口天満天神社 | 神社に隠れていたモノ

神社に隠れていたモノ

神社の彫刻を見て、何の物語か教えてほしいと思ったことがあり、調べた結果をブログします。タイトル「神社に隠れていたモノ」は覆屋の中にこんな素晴らしい彫刻が隠れていたのかという思いから付けました。

2022年5月24日 埼玉県所沢市上山口の堀口天満天神社に参拝しました。

 

由緒

社伝によれば日本武尊が東征時、この地に饒速日命と八千矛命を祀って両神社を創祀し、後の時代に京都北野天満宮の道真の分霊を勧請したとされている。

 

鳥居

 

拝殿

 

蟇股:龍  木鼻:獅子

 

覆屋 細かい金網が張ってあります。

 

本殿

 

胴羽目3面(右面・背面・左面)で、源頼朝の由比ヶ浜方生会を彫刻している。
源頼朝自らが由比ヶ浜に赴き、千羽の鶴を放生したといわれています。「放生会」とは、仏教の殺生を禁じる思想に基づくもので、魚や鳥などを山野に放ち、善根(よい報いを招くもととなる行為)を施すという儀式です。

右面の胴羽目:鶴が放たれて飛び立っている。

 

背面の腰羽目:放した鶴に餌をあげている。

 

左面の胴羽目:源頼朝が籠から鶴を放生しようとしている。

 

左面の脇障子:唐獅子牡丹
文殊菩薩の霊地である中国の清涼山。そこには石の橋「石橋(しゃっきょう)」があり、文殊菩薩の使いである獅子はそこで咲き乱れている牡丹の花に舞い遊ぶという。獅子には弱点があります。いわゆる"獅子身中の虫"といわれるもので、身体に寄生する虫によって死ぬことがあるのです。しかし、その害虫は牡丹の花から滴り落ちる夜露にあたると死んでしまいます。そこで獅子は夜に、牡丹の花の下で休みます。

 

コメント:素晴らしい彫刻でした。覆屋に金網が張ってあるため、撮影が難しく、2度参拝しました。狭山湖に近いため、そのついでに行けます。