このオーケストラ、というより指揮者ゲルギエフの福岡での演奏会はすべて行っていると思いますが、実はゲルギエフが福岡に来るのが数年ぶり。登場すると雰囲気が変わるというか、存在感は十分。今回はストラヴィンスキーの三大バレエ音楽を一夜でやるという盛りだくさん、別の意味で疲弊的プログラムでした。



「火の鳥」は1919年版の組曲。よって写真のように大編成となります。一つ一つの場面が鮮やかで、この日一番良かったかな。最初だからでしょう、オケもよく鳴っていました。


「ペトルーシュカ」は、僕はかつてヤンソンス指揮コンセルトヘボウ、P・ヤルヴィ指揮パリ管で聴いている曲。一つ一つの旋律の押し出しが利いていて、個人技が光るコンセルトヘボウ、とにかくオケの音色の華やかさが印象に残るパリ管に比べると、やや冷たい音色、どこか暗さのある演奏が特徴。とくに弱音部での不気味さがよく出ていたような。


こんな二曲をやった後の「春の祭典」はどうかなと思いましたが、安定した演奏。金管部隊、打楽器部隊がよく鳴っていました。前二曲に比べると、そりゃあ当時の人はびっくりだったでしょうね。


ちなみにアクロス福岡シンフォニーホールは音響がいいホール。よってオケも指揮者も無理せずにいい響きが出せると思います。そういう意味では鳴るところは鳴るけど、決して強引な演奏にならなかったと思います。