けっこう前の記事ではあったが、サブスクでビートルズの曲でよく再生されてる曲のランキングと、逆に人気のない曲のランキングが公表されたことがあった。


 


その時点での記事によると、再生回数の多い曲の1位は「カムトゥゲザー」で、2位が「レットイットビー」、3位が「ヘイジュード」だった。


まあ、今もそうなのかはわからないけれど。

話しによると、最近では一番再生数が多いビートルズ曲は「ヒアカムズザサン」らしい。


 


一方、不人気の曲の1位は「ハーマジェスティ」、2位は「マッチボックス」、3位が「バッドボーイ」だったそうな。


 


「マッチボックス」と「バッドボーイ」は共にカバー曲。


でも、ビートルズの場合、カバー曲でも「ツイストアンドシャウト」などは人気ランキングベスト10に入ってたので、カバーだから人気がないというわけでもなさそうだ。



個人的には「バッドボーイ」なんて、かなりのお気に入り。ここでのジョンのロックンロールボーカルは凄すぎると私は思っている。

なのでこのランキング位置は残念だし、ちょっと納得いってない・・。


 


「ハーマジェスティ」が1位だったのは、まあなんとなくわかる。



私はてっきり「レボリューション9」とワースト1を争うのではないかと思ったら、「レボリューション9」はワーストテン内には入ってなかったので少し意外。


 


「ハーマジェスティ」がワースト1位だったというのは、ビートルズの曲の中でも「おまけ」というか「遊び」的な曲だと思ってたので、まあ仕方ないとは思う。


長さが20秒足らずで、しかもポールの弾き語りで歌われてた地味な小品だったし。


収録場所にしても、アルバム「アビーロード」の終盤で大作曲「ジエンド」がドラマチックに終わってからしばらくの空白があり、曲間を大きく離した状態で、まるでドッキリのように出てきた小品だったから。


あれには、曲間の長さというのも意味を持っていたと思うし。


 


で、私はふと思う。



今はアルバムという媒体が衰退し、音楽はサブスクやストリーミングで聴かれるのが主流。


アルバムという形態は、ミュージシャンが構成や曲順、曲と曲の隙間、選曲などを考えて制作する。


中にはメイン的な曲もあれば、構成的に「つなぎ」的な曲もある。大作曲もあれば、小品の曲も混ぜたりすることがある。


時には、シークレット的な収録曲がある場合もある。

例えばビートルズなら「キャンユーテイクミーバック」などがそうで、その曲はホワイトアルバム収録曲ながら、アルバムの収録曲リストには記されていない。前曲「クライベイビークライ」の後に出てくる「謎の曲」だった。


まさにそのへんは、聴いてみてのお楽しみなのだ。



どういう曲が、どのアルバムで、どういうタイミングで出てくるか・・・というのは世界共通。


まさにアルバムという媒体だからこそ出来た曲だったろう。


前述の「ハーマジェスティ」などは、シークレット収録曲ではないものの、明らかに「おまけ」的な曲だ。


 


サブスクやストリーミング再生などがメインになると、上記のようなシークレット曲や「おまけ」的な曲は、今後は制作されづらくなっていかないだろうか。


 


そういう曲は、アルバムという媒体があって、その中での配置や意味合いというものがあって収録されていたと思う。


あのアルバムで、あの配置で、しかもあの「曲間の長さ」で出てくるから意味合いや、面白さがあった。

そういうのがない状態でいきなりああいう曲を聴いたのでは、その曲の意義はわかりづらいとは思う。


そう、例えば単品で「ハーマジェスティ」を聴いても、中々面白さは伝わりにくいと思う。



なので、再生回数ワースト1になってしまったのは仕方ないかと思う。


あの曲は、やはりアルバム「アビーロード」の構成の中で聴かないと・・。


コンピレーションアルバムでも、スルーされていくのでは。


 


サブスクなどでは、アルバムにあった曲の「決まった配置」という概念はないだろうと思う。


アルバム内の配置というのは、アルバムを聞く人は特別編集盤でもないかぎり、世界共通だからこそ、曲の配置に意味合いができていたと思う。


アルバムの構成というものを、世界のリスナーが共有するわけだから。


 


アルバムのほうが良いと悪いとか、あるいはサブスクのほうが良いとか悪いとかをここで書くつもりはない。


だが、上記のような「おまけ曲」や「隠し収録曲」のような曲は、今後は作られにくくなっていくだろうなとは思う。


 


その辺は、少し寂しいかなと。



ある意味、そのミュージシャンの「遊び心」的なニュアンスもあったので、そういう曲を聞くとそのミュージシャンの「お茶目」な部分が垣間見れる気がしたものだった。


 


 


遊び的な曲という意味では、ビートルズのアルバム「サージェントペパーズ」では、ラストの曲「アデイインザライフ」の曲の後、しばらく間があって、突然変な笑い声などが出てきたりしていた。


これまたドッキリ的なトラックだった。初めて聴いた時は、少し驚いたもの。


俗にそのトラックは(あえて「曲」とは私は呼ばない)「サージェントペパーズ インナーグルーブ」などと呼ばれているようだが、そういうのもサブスクでは存在しにくいトラックなのだろうなあ。


 


 


私が自主制作CDを作った頃、すでにCDという媒体は衰退しかけていた時期だった。


でも、アルバムを作る・・・というのは、私が中学の頃に音楽を始めた頃からの夢だったので、夢をかなえたくて制作。赤字度外視で。


その中では、構成的に「遊び」的な曲は入れた覚えがある。


 


そんな曲は、今の音楽の聴かれ方の中では、存在意義はないのかもしれない・・・などと思ってみたりする。


実際にそういう曲の入ったアルバムを制作した者としては。