生命はもともと無性生殖をしていた。

自分と全く同じ遺伝子を持つものを生み出していた。

自分と同じだから、互いを理解するのは簡単だった。

 

やがて生命は有性生殖を始めた。

自分とちょっとづつ違う遺伝子を作り出すことにより・・・

環境の変化に応じて・・・

ある者は死ぬが、ある者は生きる、

アルモノハシヌガ、アルモノハイキル、

そうやって、種を効率的に保存できるようになった。

 

ただ、自分と違う者を、理解する事が難しくなった。

 

そしてヒト科ホモサピエンス。

我らは分業の利益を採用した。

ある者はこの仕事ばかりやり、ある者はあの仕事ばかりやる。

政治家、公務員、経営者、正社員、パート、主婦・・・etc

それにより効率的に、より多くの物を産出できるように成った。

 

しかし、自分と違う職業、立場、それらは、互いを理解する事を、より困難にした。

オレハ・・・コンナニ・・・大変ナノ二・・・上ノ奴ラハ・・・

オレハ・・・重イ責任ヲ・・・背負ッテルノニ・・・下ノ奴ラハ・・・

文句言ウナラ、オマエガ政治家ヲヤッテミセロ・・・

女バカリガ・・・  男バカリガ・・・

私ダケガ・・・ 

 

憎しみ、嫉妬、そして孤独。

 

効率と孤独は比例関係にある。

効率が上がるほど、生命は、人は、孤独になって行く。