この春スタートした、「和聲アンサンブル・リオ」。
昨日の道新みなみ風さんで、活動をご紹介頂きました。
アンサンブル・リオは、
人の声(女声合唱や朗読)と
邦洋楽(フルートや和楽器)による、特別編成の音楽隊です。
和聲は、わせいと読みます。
和は、和太鼓の和。
聲は、声の少し古い漢字。
鐘の声、虫の声、鳥の声、ここに在りし人々の声…
この里に暮らしてきた私たちが、耳を傾け、心の鏡としてきた、様々なこえ。
音楽より前に、言葉より前に生まれた、聲(こえ・セイ)たち、
そして、声なき声となった誰かの聲と、話をしたい。共に命を慈しみ、謳いたい。
そのような願いが、この活動と愛称につながっております。
和聲アンサンブル・リオの初公演は、
2017年9月16日(土)夜、函館市公民館にて、
開催を予定しております。
テーマは、「一九二三」。
そして、土の人「川田龍吉男爵」と、風の人「宮澤賢治」の物語を見つめます。
厳しい時代を生き、ある年に道南で交差した、二人の心に映ったもの。
集う喜び、喪う哀しみ、降り注ぐ祝福…
今を生きる私たちに託されたものに想いを馳せるひと時に。
詳細が決まりましたら、ご案内いたします。
また、その前後にも和聲リオ、単発の出演が予定されています。
そちらもまた改めて、お知らせ申し上げます。
ご覧いただける機会がありましたら嬉しく存じます。
和聲リオの楽曲は、宮城の佐藤三昭先生が、
作詞・作曲・編曲をしてくださっております。
震災後、作曲に加え、詩作活動も本格的に取り組まれ、
『なにもかも言葉の化石』『まばたきひとつ』など、
立て続けに詩集も出されている佐藤先生ですが、
その音楽と文学の原点は、高校時代の男声合唱にあるとの事。
女声四部合唱、三部合唱で描かれる和聲リオの世界は、
和太鼓アンサンブルにとりくんできた創作会にとって、
新しい融合というより、むしろ原点を見るごとき感覚です。
女声合唱は、
近郊の合唱団や市民オペラなどでご活躍の皆様が
朗読は、長く宮澤賢治作品に取り組んでいらっしゃる、
鳥本八重子さまが、ご参加くださっています。
アンサンブル・リオの練習がある朝は、
灰色の曇り空も、光を抱えた教会聖堂の白壁に見える。
お客様にも、そんな「ひかり」の魔法がかかりますよう願い、
すばらしい方々と共に、和聲リオの世界を、築いて参ります。
宜しくお願い致します。
歌詞の一部より
〜あなたには 見えてらして? わたしからの ひかりの手紙〜
<北海道新聞夕刊 みなみ風 2017.05.26掲載>
※記事中で、リオで歌う楽曲が「石川啄木」となっていますが、正しくは「宮澤賢治」です。