「何ていう民族かは正確にわからないけど、アフリカの人々って雨乞いをするでしょ。すると、絶対に雨が降るんだって。」




「またまた。そんなことあるわけないじゃん。たまには外れるでしょ、絶対。」




「いや、絶対に成功する。簡単なことだよ。雨が降るまで、雨乞いをするんだ。」

「言葉なんていくら発しても減らないんだから、少しくらい無駄なことを言ってみても怒られないだろう。」


「言葉の意味が、使用によって変わるっていったのは誰だっけ。」


「今はそういう話はしてないよ。」


「ヴィトゲンシュタインか。」


「ところで、どういう言葉の遣り取りをしたら人々は分かり合えて、満足できるんだろうね、君。」


「ちょっとトイレにいってくる。」


「僕は、ちょっと外に出かけてくるよ。」

もう、やめよう。


もう、触れないよ。


濡れていても乾いていても


真実は捉えられない。


僕を見ても、辛いだけだよね。



冷たくも温かくもなくて、


表情も変わらない僕を。


何も落ちない。


それを落とせば、僕は満足するだろう。


自分だけ。


だから、落ちないほうがいい。



自己嫌悪という名の自己満足に浸り、


僕はもう乾いてしまったのかな。


感情が無いほうが楽だよね。


だから今のうちに、


全て終わらせて。



分からないうちに。


本当はそうしてほしいけど。


僕には意志が、無いから。


最後まで。


僕の知らないところで、僕が壊れていく。


僕の知らないところで、僕は僕を壊す。



無表情、有罪の証。


笑顔、偽善の証。



期待はしないよ。


何も。


望まないよ。



笑わなくてもいい。


うなずかなくてもいい。


ただ、壊れていく。



言葉は、無欲の感情を欲求に変えるだろう。


混沌とした精神に論理性と身体を与えるだろう。



逃げられない。


逃げたくない。


逃げられない。


逃げたい。



どっちだ?



壊せ。


望まれない身体を。


はじめから、何も。

黙ること、隠れること、君は何一つ出来ないだろう。