気象病なので気圧の変化が激しい離島は目眩がひどい私です。
今回は島で生活し始めた開拓物語、樹木たちとの戦いだ。
強風の影響でバキバキに折れてしまった樹木や竹たちを整理していく。
やはり畑をやるにも日当たりを確保しなくてはいけないし、高い木は折れる危険もあるので切っていく。
とはいえチェーンソーは本部(山奥の家)に置いてきてしまったので、ノコギリ一本勝負である。
周りに生えている木はというと、ほぼ「タブの木」である。
本土では昭和記念公園とかで見たくらいで個人的にはあまり馴染みのない木ではあるが、この島にはいっぱい生えている。
見た目はマテバシイなんかに似ているがクスノキの仲間だ。切ればクスノキほどじゃないにしろ爽やかな香りが漂う。(クスノキは切ってたら爽やかというか強すぎて吐き気がしてくる)
葉っぱも葉脈がハッキリしてるのに少ない感じとか光沢のある感じなんかも、いかにもクスっぽいなって感じだ
葉っぱだけならクロガネモチなんかにも見えなくもない
樹皮は乾かして砕けば蚊取り線香の繋ぎみたいになるらしい。
つまりはお灸だね。好きな香りの植物と混ぜてお灸にできるということだ。
そんな時もこいつの香りがそれを邪魔しないと言うことは、ほとんど揮発してしまうんだろう。
話は逸れるが桜やナラの木なんかも切るといい匂いがするが、クスノキだけが香木と言われるのはそもそも匂い成分が油性だからだ。
アロマオイルというのは名前の通り油性の匂い成分でないとオイルとしての抽出ができないわけだ。
桜の切りくずなどでやろうにも水性の匂い成分は乾くと香らなくなるし油分もないので抽出できない。
香りの残った水などは煮出して濾してボトルに入れておけば作ることができる(実証済み)
つまり水性の匂い成分は乾かなければ、ある程度移すことができる。
オーク材(ナラの木)なんかはウイスキー樽にもなっているのでイメージもつきやすい。
タブもおそらく油性ではあると思うのだが、残らないのは単純に含有量が少ないんじゃないかと思う。(これは予想)
そんなタブの木がヒョロヒョロと伸びてしまっているのだ。
幹周りが大して太くないのにヒョロヒョロ伸びてしまうのは大抵が「ツタ」のような蔓性植物や密植のせいだ。
蔦が絡むと当然日光が遮られてしまうため、木は光を求めて上へ上へと伸びようとするのだ。
そうすると細くてヒョロヒョロの風に弱い木になってしまう。
これは全国的に言えることだが、人々の暮らしで木を使わなくなってしまったことで、昔はみんなが当たり前にやっていたような山の落ち葉かきやツル切りなんかをやらなくなって、ヒョロヒョロと徒長して風に弱くなってしまうのだ。
最近は自然派かぶれが手を加えないことを自然だと思っているが、自然とは本来人間に都合のいいようになんてできていないし、ちっぽけな人間には太刀打ちできない存在なのだ。
それをなんとか人間が使いやすいよう、住みやすいように管理した自然を「里山」と呼んでいたのだ。
落ち葉を掻いて堆肥にして、枯れ枝は拾って薪にして、ツルは切ってカゴにするのだ。
自然は別に徒長して倒れたって気にしないし、また種から増えればそれで彼らとしては問題ないのだ。
倒れないで欲しいと思ってるのは我々のエゴよ。
長くなったがツル切りは大事。
伐採を人に依頼するにしてもツル切りくらいは1月前くらいからしておくと良い。
ツルは案外丈夫で、伐採で木を狙ったところに倒そうとしても、絡んでいたツルでぶらーんっと巨木を吊り上げて、自分のとこに帰ってくるなんて恐ろしいことが起きるからだ。
私の木工の師匠が言うに、ツルで木がぶら〜んぶらーんと回っている時、人はそれを咄嗟に目で追ってしまって動けなくなるらしい。(トンボに指でやるあれと一緒になるとか)
退避できないまま下敷きに・・・。
今回は伐採するつもりもないし、時間もないので、しっかりツルを切りながら木に登って地道に切り下ろしていく。
とはいえ枯れてしまっても問題ないし、なんなら冬にもう一度切って薪にしてやろうかと思い、雑に終わらせてしまった。(単純にノコギリ一本で嫌になったと言うのもある)
手前の無惨に切られた木らがそうだ。ある程度は防風林として残しておく。
これでも大分畑の日当たりは良くなった。
さて沢山枝がでたがこれをどうするか。処分するのも大変な仕事。
経験から導き出した機械なしで処分する私の最適解は、生えて1〜2年の細い枝は切り払ってしまい邪魔にならない所に詰んで置く。
葉っぱも大抵この辺りについているので葉っぱごと詰んで置く。
半年〜1年くらい時間が経つと乾燥して葉っぱは落ちてるし、枝も踏むとバキバキに折れるのでよく踏んでまた山にしておけば堆肥として使えるようになる。
親指よりも太いくらいの枝は40cmくらいに切って詰んでおけば薪になる
そして手首よりも太い奴らは割って薪にするか・・・・そう。ホダ木にするのである。
これは自然発生したキクラゲ。倒木して枯れた枝を切って片付けているときに見つけた。
この木は「オオバヤシャブシ」雨上がりはプリっとしてて美味しそうだ。
まだまだ取れそうなので、確保しておくことに。
さて問題は「タブの木」はキノコ栽培に活用できるのか。という点だ。
椎茸は樹皮の厚いナラの木を好むし、キクラゲはよくエノキ(樹皮薄い)の倒木なんかに自然発生する。
タブの木はと言うと樹皮は薄い。
だが調べてみると屋久島でタブの木を使って椎茸栽培をしていると言うブログがあった。
クスノキの仲間ということもあって原木には向いていないのかもしれないが、ひとまず「シイタケ」「クリタケ」「エノキタケ」「ヒラタケ」など様々なタネ菌の駒を買って打ちまくったみた。
仮伏せ中・・・
島の湿気はキノコに適しているのか。それとも強風でダメなのか。
やってみないとわからない。
キクラゲもまだまだいい感じ。(樹皮が完全に無くなったらもう出てこない)
他にも変わった形の剪定枝も出た。
クランク上に折れ曲がった枝だ。
何にも使えないが面白い形なので取っておいたが、いつまでも取っていても仕方ない。
ちょうど外の立水栓のホース掛けが欲しかったので活用してみる。
おお笑。いい感じ。
ちょっともうひと手間かけることに。
この辺かな〜と枝先に印をつけて、丸鋸で削っていく。
ピタッと。
これで普段は蛇口を捻れば手が洗えるぞお!
という木を無駄にしない話でした。
















