「ふぁ~ぁ。昨日は大変だったなぁ・・・。それにしても、コンスターチって具体的になんなんだろう?」

「おはよぅっ☆智ー!」

「あ、おはようくろは!」

智に話しかけてきたのは大親友の三葉くろは。


「早くいかないと遅刻になっちゃいますよぉー。」

「待ってってばーくろは!」

じゃれあいつつ駆け出そうとしたとき・・・ドン!

「きゃぁ!」

星智が何かにぶつかった。

「あいたた・・・。」

「ごめんね!大丈夫だった!?」

「あ、大丈夫です・・・。」


見上げた智は驚いた。

そこには驚くほどかっこいい男の人が立っていた。

「君、うちの学校の子?」

「いえ・・・女子高ですけど・・・。」

「あ、ごめんごめん。波斗学院(ハート学院)の子だよね。俺、ハト学の院長の息子なんだ。」

「えっ!?学院長先生の・・・?」

「波斗 壱(ハート イチ) っていうんだ。」

「そうなんですか。すみません、私・・・。」

「気にしないで☆僕が悪かったんだから。一緒に行ってもいいかい?友達も行っちゃったみたいだし・・・。」

「えっ・・・あー!くろはの奴ぅ・・・。」

「ははは。仲良しなんだね!」


智はこっそり先に行ったくろはに感謝をしつつ、イケメンの壱との登校デートを楽しんだ。

一方・・・。


「正体を現しなさい!コンスターチ!!」

「わ、わたし・・・コンスターチなんて知らないわ!」


その張本人、くろはは襲われていた。



教室の前にて壱と別れた智は、教室にくろはがいないのに気がついた。

「おかしい・・・先に行ったはずなのに・・・。」

そう思ったとき、コンパクトが突然光り出した。

「・・・!?」

「コンスターチ!」

「・・・ハートマン!」

「ナイトナイトナイトメイヤーが出た!どうやら生徒が一人、巻き込まれているようだ。」

「くろは!?」



(どうしようどうしよう・・・!くろは、は大切な友達なのに・・・何かあったら!!)

「あそこだ!コンスターチ!!」

ハートマンの指差した場所にはくろはと一人の少女がいた。

「な・・・なに!・あの露出のやたら激しい女の子は・・・?」

「おそらく敵だ!」


「早く吐いたほうが楽よ?コンスターチ。そのコンパクトはどうしたの!?」

「これは・・・昨日ゲームセンターで・・・」

「それでナイトナイトナイトメイヤーの刺客を倒したと言うのは全て伝わっているのよ!?しらばっくれないで!」

「そんな・・・」

その時、突然くろはの持っていたコンパクトが光り出した。


「・・・!?もしかして・・・くろは!?」

「うむ。あのこは・・・。」


くろはが光に包まれる。

「ク*ロ*ー*バ*ー*イズ*ウィーッシュ*」


くろはが変身をした。


「くろはも戦士だったのね。よし私も!!」


「智!?」

「あなたも戦死、トランプの一員なのね。供に敵を倒しましょう!」

「う、うん!」


「逃げられないわよ!!」

「ちっ・・・2人になるなんて・・・今日は引き下がるとするわ。でも、この次はこうはいかない。私の名を覚えておきなさい。」


「私の名は、ハバネロ!」


そういうとハバネロは去っていった。

「・・・ハバネロ。」


「と、とにかく!くろはが無事でよかったぁ☆」

「ありがとう・・・智・・・来てくれて嬉しかったです。」

「そんなの、当たり前だよ!これからもがんばろうね!」

「うん!」



そんな二人を見守りながら、ハートマンはなんとも言えない視線でくろはのことをみつめていた・・・。



つづく