先ずはエンジンスタート。 それは、それは、エキサイティングな、わくわくする、非常に楽しい一瞬である。
一週間ぶりにポルシェを動かすため、キーのドアロック解除ボタンを押し、ドアを開いて、定位置のドライバーズシートにもぐりこむ。 シートにおさまり、左手で、イグニッションキーを捻ってエンジンスタート。 まさしく「火入れ」という「儀式」にふさわしいエンジンスタート、始動音。 ドッ、ドッ、ド、ド、ド、ドドドドバヒューン・・
そもそも、左手でイグニッションキーを回すということ自体が、ポルシェ独特のプロセスである。さあ走るぞと心が高揚する一瞬である。

暫くそのまま暖気を続け、水温計の針が動くのを待つ。 針が40℃付近に少しでも近づかないと、車を動かすことすらできない。ひたすら待つ。
それでも、どちらかと言うと、待つというよりは、ドッドッドッドッのサウンドを楽しむ、やはり楽しい時間である。一週間ぶりの、随分と楽しい待ち時間である。


急いでいるときはポルシェに乗ってはいけない。ポルシェに乗るということは、それなりのプロセスを通る、時間にゆとりがあるということである。 ポルシェに乗るための条件が整わないといけない。


繰り返しになるが、ポルシェに乗るにはさまざまな条件が整うことが必要である。また一般車(日常用車輌)ではできないことがある。いつでも、どこへでも気軽に乗っていける車ではないのである。
大切な条件の1つは、「いつでも」、「雨の日でも」、どこへでも乗っていける足車をもう一台所有しないといけない。
続く
続く