その昔、ほとんどの女性の普段着がスカート姿であったころ、夏はワンピースが主だった。
既製品もあったが、生地を買ってきて、袖も襟もない簡単なワンピースを自分で仕立てたりもした。そういうのを、アッパーッパーと呼び、普段着として重宝した。
 

この夏大活躍中のこのワンピースは、細かいプリーツ仕立てで、本来はアッパーッパーではなく、白いものを羽織って外出着だった。都内のデパートで、十五年も前に買ったものだ。
 
最近は家でも、外出でもパンツスタイルがほとんどなので、これを着る機会もなくなっていた。でも捨てるにはもったいない、それで去年あたりから猛暑日の普段着になっている。これ一枚で過ごすと本当に楽だ。欠点はこのまま外に出るのは気が引けること。
 
昔のアッパーッパーは、ちょっといい生地でうまくできると外出着にもなった。順番に色褪せたりしたのを湯上り着や寝間着にし、やがて廃棄。これはとても合理的だったと思う。
 
関東が亜熱帯のようになりつつある昨今、このアッパーッパーは必須かも。
ハワイのムウムウのように、いろんな柄で楽しめたらいいな。
ほんとうに、温暖化が進むとそうなるんだろうけど、私の寿命がねえ……