子供のころ、家庭のテレビがまだ白黒であった時代。とても重厚で深いドラマがあった。意味の分からないところもあったが、母や兄姉と一緒に毎週欠かさず見た。

木下恵介劇場,だったような

ドラマのタイトルを思い出せない。「冬の雲」だったような。でも、調べて見ると、冬の雲は1971年。だとするとカラーのはず。

もっと昔だった気がする。わたしの記憶力もいい加減だわ。

 

ともかく家族の物語だった。二谷英明と久我美子が父と母、長男田村正和、長女大谷直子、末っ子次男が仲雅美。

お手伝いさんがすがいきん、父の元妻が市原悦子、その息子が小倉一郎。

家族関係が複雑で、母に教えてもらったりもしながら見ていた。

 

二十代のころからテレビ越しに、時にあこがれ、時に共感しながら見ていた方が亡くなった。雲の上の人なのに、近い人が亡くなったような寂しさがある。

 

一番記憶に新しいのは、松本清張原作の「十万分の一の偶然」

娘の事故死に疑問を持った父親が、徹底的に真相を追う話。見ごたえがあった。

ただこの頃は、声がかすれていて、つらそうな感じもした。

 

大きな星が消えていった。(合掌)