ずっと以前、旅行中のホテルの大浴場の脱衣室に入った時、ブアッとむせるような臭いがした。少し前に入った人たちが脱衣室に大勢いたのだ。高齢女性の団体だった。
父や母も、部屋に入ると同じような匂いがしていた。年寄りって独特の匂いがあるものだと母も言っていたが、匂いを消そうとはしていなかったと思う。
最近になって、その匂いの原因を知った。
老人の皮膚は、若い人と違って乾燥している。指先などで体感する通りだ。皮膚の表面が新陳代謝に寄って少しづつ剥がれる、そのカスが衣服についたり床に落ちたりして、酸化して匂いを放つということらしい。
そうだとすれば、やはり掃除機だ。
朝いちばん、多少空気が冷たくても直に肌に当たる敷きパットと毛布をベランダに掛ける。寝室の隅々まで掃除機をかける。掃除機もカスを吸い取るつもりで掛けるのが大事。日が出ていれば羽毛布団も干す。仕舞うときは一点づつ丁寧にたたいて、手すり越しに払って、仕舞う。夫と二人分計6点と枕×2。
この時期花粉もあるので、空気清浄機は終日つけている。
気のせいか、匂いがしないような気がする。が、他にも原因があるかもしれない。
加齢臭よ、サヨウナラ。
他にも原因があることがわかったら、その原因にも悠然と立ち向かうつもり。