巣ごもりが続く日々、高3の孫娘1がネットでフラフープを買った。さすがに若い、するすると回している。
わたしが小学生のころに、フラフープの第1期流行があった。親にねだって買ってもらった。
当時は徳島市に住んでいたが、たまたま近くに父方の従姉が住んでいた。聴覚障碍者の学校の先生をしていて、近くにその学校があり、寮に住んでいたので、週末にはよく我が家に泊まりに来ていた。
おとなしい美人で母も気にいっていたようだ。日曜日の朝は母と一緒に掃除や朝食の支度をしていた。
フラフープを買いに、そのお姉さんと出かけた。家の近くからバスで繁華街まで行った。暗くなってから出かけるのは珍しいことだったので、わたしはとてもはしゃいでいた。
わたし用に赤いの、姉用に黄色。二つのフラフープを持って、喫茶店に入り、ジュースを飲んだ。
学校中ではやっていて、毎日持って登校し、休み時間には運動場で大勢がフラフープに興じていた。
不思議なことに、娘の子供のころには流行が訪れなかったのか、買ったことがなかった。娘があまり興味を持たなかったのかもしれない。どちらかといえばインドア派の子供だった。
その後父の転勤でわたしたち家族は引っ越し、従姉のお姉さんとも会う機会がなかった。13年ほど前、父のお通夜で会った。お互いに懐かしい気持ちがいっぱい。わたしのことを、「まあ、小さくて走り回っていたのに」って。
徳島にいたころ、クリスマスにわたしの母からもらったスカーフをいまだに大事にしていると言っていた。まだクリスマスプレゼントなど、大人が交換したりしない時代だった。お姉さんの性格がとてもよかったからともいえる。
一つのフラフープから、いろんな思い出がよみがえる。巣ごもり続く一日。