毎年のことだが、この、お盆が迫る時期になると、気が重くなる。

10月に99歳になる母は、去年の6月から介護付きの施設に入っている。もちろん家にいて、兄嫁や姉の力を借りていた状況に比べると、わたしははるかに気が楽ではある。

一人だけ遠くにいて、なかなか帰省できないという、姉に言わせれば(言わないけど、思ってると思う)都合のいい立場である。末っ子でもあるし。

それでも、老いた母がいること、兄や兄嫁や姉に、少なからぬ負担をかけていることが、わたしの頭から、24時間365日はなれない。

夜寝床に入り、そういうことを考え始めると、明け方まで眠れなかったりもする。それは兄たちに言うこともないし、言っても弁解になりそうだけど。

お盆にも、去年に続き今年も帰らない。我が家にも仏壇があって、お盆や彼岸にはそれなりのことをする。猛暑でもあるから、長距離移動は差し控えたいし。

8月の後半はいくつか予定もあるし。英語、ピアノもあるが、内科、眼科、歯科、それにキャンセル不可の胃カメラ。わたしも忙しいのだ。

息子の嫁と孫たちは、6月から中国に帰っている。息子が迎えに行って、帰国するのは9月10日の予定。このところ、にぎやかな親子が近くにいないとなると、なんとなく気が楽だった。帰ってくるとまた、遊びに来たり、泊まりに来たり、こちらから行ったり。

その前にと、結局9月1日に帰省することに決めた。決めたのは、昨日の明け方である。起きてからPCで宿を手配し、それとは別にお盆のお供えを送る手配もした。

新幹線で京都まで行き、近鉄に乗り換えて、母のいる施設に行き、母の希望なども聞く。その後買い物があればして、お墓用のお花も買っておいて、奈良駅前で宿泊。翌日は朝いちばんに墓参。その後母のところに行って、帰ってくる。大体のシュミレーションだ。

決めてしまえば、後は準備するだけ。一泊だし、一人だから、気楽に行こう。