我が家は朝テレビをつける習慣がない。台風とか大雪とかで電車の遅延が心配な時だけつける。

だから一昨日の朝はいつも通りつけていなかった。娘たちもいつも通り学校と会社に出て、洗濯物を干し、ざっと掃除をし、キッチンを片付け、朝刊に目を通し、九時過ぎになって、何か録画があったかなとテレビをつけた。

正確にはその前にパソコンを立ち上げ、ニュース画面に大阪震度6というのがあったけれど、イマイチぴんと来なかった。

テレビは強い。ライブで、水が吹きあがる様子や、がたがた揺れる瞬間を映し出す。

アッ、これは大変。

 

すぐに奈良県生駒市に住む兄と大阪枚方市に住む姉と連絡をとり、どちらも、茨木市に住む兄の次男一家もみな無事であることが確認できた。

姉は昼過ぎてガスが復活したけれど、スーパーに行っても商品が少ないだろうから家にあるもので過ごすというが、もとより老夫婦二人だから、食べる量は多くない。

地震が起きた時は、かかりつけ医についたところで、柱にしがみついた。受診はできたけれど、薬局の棚が散乱していたので、クスリは出直しなのだそう。こういうのも被害の内に数えれば、天文学的数字になる。

被害は金銭や人身のみに限らない。

 

亡くなった人たち、特に小学生の女の子の報に心を痛ませながら、東北大震災を思い出す。

我が家は被害はなかったが、計画停電というのがあった。夕方停電の日は、昼間の内にご飯を炊いておいたり、冷蔵庫の中身に神経を使ったりと、こういうのも被害の内に入ってもいい。

 

災害の後は、疲れが残る。被災した時よりも後になって、亡くなった高齢者が少なくなかった。

そういうところにも、心を寄せてこそ、支援というものだと思う。

 

災害列島、明日は我が身。防災用品と心の準備を。