昨日あたりまでは暑さも厳しく、自転車をこいでいると、


地面から湯気が立つような熱気が舞い上がった。


それが今日は、少し風が涼しく感じられる。


季節は正確に前に進んでいるようだ。


朝が早いので、夕飯が済み、片付けて、お風呂を済ませると、


時刻にお構いなしに、眠くなる。


娘がいるときは、さっさと二階の自室へ上がることにしている。


今夜は、まだ八時過ぎというのに、リビングで本を読んでいる孫娘に、


「もう二階へ行くからね、お休みなさい」 と言って、自室へ。


わたしの部屋の窓を開けていると、隣の自治会の盆踊りの賑わいが聞こえてきた。


公園に提灯を張り巡らして、準備が施されていたのを目にしていた。


孫が小さいころ、夫が抱っこして見に行ったことがあるが、


もう今は、我が家の誰も興味を示さない。



いつか老母が、盆踊りの音色が聞こえてくると、夏が終わり、秋になる、それがさみしく感じられると、


言っていたことを思い出す。 秋になると、どんどん日が短くなって、寒くなって、年の瀬が来る。


だから、夏の終わりの盆踊りの音色はさみしいのだと、そんなふうに言っていた。


歳を重ねているうちに、時間の感じ方、とらえ方が変わってくることは、身に染みて実感する。


九月に入ってから、年末までのなんと短く感じられることか。


今年もまた、間もなく夏が終わり、短い秋がせわしく過ぎて、寒い日が来て、年末になる。


あと4か月。 4か月しかない、それとも4か月もある?  誰にも等しく公平な時間だけど……。