一週間ほど前、娘がカラスが朝の四時ごろから鳴いて、うるさくて目が覚めたと、
ぶーぶー言っていた。
確かに最近、我が家のエリアでは、朝となく、昼となく、夕暮れ時となく、カラスがうるさい。
夜明けが早くなったので、テキの目覚めも早い。 わたしも、それで目が覚めたりする。
子供のころ、カラスは山へ帰るものだと思っていた。 なぜか、巣があるから。
最近のカラスは町が好きのよう。 なぜか、天敵がなく、えさが豊富だから。
彼らにしてみれば、当たり前の論理、そう、カラスの勝手でしょ というところだ。
今も、道路を隔てたマンションの屋上に近いところや、そのすぐ傍の電柱のてっぺんで、声を出している。
うるさい、人にとって、共存共生したい相手ではないし。
いつか、夫と自然公園のようなところに行ったとき、鶴を見ながら、夫がしみじみ言った。
「こうやって鶴をみると、カラスっていうのは下品だなあ」
声が澄んでいないし、姿もよくないし……。
カラスに生まれたばかりに、人間に嫌われ、疎まれ、敵視される。
鶴に生まれたかった?
いや、やっぱりカラスがいいよ、何でも食べて、たくましく生きていけるから。
そんな答えが返ってきそう。