初めてカラオケのあるスナックに行ったのは、25年ほど前のこと。
当時、子ども会の役員をやっていて、そのお疲れ様会ということで、
近くのスナックに集まった。カラオケのマイクを持つのも、初めてだった。
勇気がなくて、しり込みしていたが、そうも行かなくなって、皆の前に立った。
その前から家ではたまに歌っていた。カラオケカセットのようなものを
夫が買ってきていて、子供も一緒にワイワイ言いながらマイクを取り合った。
わたしが気に入って歌っていたのが、「京都から博多まで」 藤圭子さんの唄。
わたしの音域と合うので、歌いやすかった。
その、初めて行ったスナックでも、この歌を歌った。
でも、緊張して家のようには歌えなかった。それでまた家で練習をした。
それからずっと、カラオケのある忘年会や新年会などでは、
必ずこの歌を歌ってきた。とりあえず一曲目という存在の歌だ。
その藤圭子さんが突然亡くなった。詳細はまだ不明のよう。
次にこの歌を歌うとき、わたしはどんな気持ちでマイクを握るのだろう。