ピアノの日。今日は元気一杯、新宿まで足を伸ばした。


いつものように、北千住からJRに乗り換え、日暮里までの常磐線。


電車内は込んでいて、わたしは透き間のある中の方へと歩んだ。


つり革に摑まったとき、前に座っていた40代くらいの女性が立ち上がった。


降りるのではなく、向かいがわに移動しただけ。


わたしに「どうぞ」と言ったような、聞き取れなかったような。


席を譲られたと気づくのに、2秒位要した。


初めてのこと! いくら白髪だといっても。ホントに譲られたのかしら。


白髪のまま染めるのを止めて1年半近い。


車の運転をするときには、バアさんが紅葉マークも付けずにと思われても


イヤなので、必ず黒い帽子をかぶることにしている。


ああ、譲られたのだと、いささか複雑な心境ではあったが、


ともかく座り、文庫本を読んだ。


ピアノは「花の街」を仕上げて、次は、「すみれの花咲く頃」