
12日の東京株式市場では、為替相場の円高・ドル安の進行が一服したことを受け、買い戻しが入った。日経平均株価は前日に比べ一時211円上昇。終値は177円66銭高の1万5928円79銭と反発した。
朝方は売りが先行したものの、その後は値頃感に注目した買いが優勢となった。自動車や電機といった輸出関連銘柄の他、これまで下落が目立っていた銀行株などに買い注文が集まった。
14日の東京株式市場は、最近の原油高などを受けた世界的な投資家のリスク回避姿勢後退を背景に、全面高となった。日経平均株価は3日続伸し、終値は前日比529円83銭高の1万6911円05銭と大幅に上昇。3月29日以来約2週間ぶりの高値を付けた。
米国経済の拡大や原油価格の上昇期待を背景に、前日の米国株は約5カ月ぶりの高値となった。欧州株も堅調に推移し、投資家心理が大きく改善した流れが東京市場にも波及した。リスク回避姿勢が和らいでドルが買われ、円相場は1ドル=109円台まで下落。自動車など輸出株に加え、銀行や保険など内需銘柄の値上がりも目立った。
日経平均はこの3日で約1160円高と大きく値上がりし、1万7000円台回復が視野に入った。市場関係者の間では「相場の潮目が変わりつつある」(中堅証券)との見方が出始めている。
当面の焦点は、14、15両日に米ワシントンで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議。「政府・日銀が急激な円高の是正に向けて国際社会から一定の理解を得られれば、株価はさらに上昇する」(銀行系証券)と期待する声が聞かれた。
東証1部全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)の終値は38.91ポイント高の1371.35。出来高は25億273万株、売買代金は2兆6689億円だった。