”お取り扱い注意”ですね | Weblogなんて、とっても恥ずかしいけど

”お取り扱い注意”ですね

会社と自宅の行き来で利用する通勤電車。定期的に雑誌を読む習慣が
ほとんどない私には、貴重な情報収集源である中吊り広告。
「芥川賞発表 受賞作全文掲載」というのが幾度か目に入ってきていて、
やっぱり気になって買ってしまいました。文藝春秋三月号。

受賞作は、川上未映子さんという方の作品でした。
作品そのものの批評は、プロの批評家におまかせするとして、
川上さんご自身による”受賞のことば”は、すっと自分の中に入ってきました。

「言葉とそれが指し示すものとのあいだに横たわる断絶」

まさしく私も数十年来、感じていることです。
この感触について、川上さんは

「とてもいらいらするし、大変だし、それでもやっぱり何もかもがもうそれだけで
 いいと思ってしまえるくらいにそれは時に鮮やかに発光するのだから、
 言葉というものはたまらない」

非常に絶妙な表現だと思いました。
言葉は、真でもあり、偽でもあり、あくまで概念でしかないんだろうけど、
それでも人と人との関係性をつなぐのが目的だとすれば、それはとても
効率的なツールです。

効率的、とはいっても、ツールとして何万年?もの間に人々の手により洗練
されるなかで、言葉そのものも発達してきたわけで、その人がどういう言葉を
使うかで、同じことを言わんとした場合にも、受け手に与えるイメージは、表現の
数とほぼ同じくらい、いろんなパターン、可能性があると思われ。

ツールは、それを使う人を選ぶ、というか、本来的には、慎重に扱わなければ
と思う類のものですね。