「陸王」、読み進めている。

小説家はフィクションの世界に読書を惹きつけなければならないからその腕前はあっぱれだ。確固たる人生観がないと成立しない職業なんだろうなあ。

相当な覚悟を問われる。

ま、どんな仕事も無論そうだけど。


つかこうへい、清水義範、三島由紀夫は大概読んだが、

出だし1ページで読むのを放棄した本が山ほどある。

映画でも芝居でも10分で帰ったのも累々とある。

せっかちなのだ。


これと似たような話がある。


以前、文字助師匠が商業演劇に出演した。

「いい役」との本人の触れ込みで

築地の河岸の贔屓筋のみなさんがこぞって観劇に訪れたが、

冒頭で文字助師匠が亡くなる展開に、

「なんだよ、もうおしまいか」

と、一幕でみんな帰ってしまったと。

実はその後回想劇てたくさん出演する場面があったというのに。

江戸っ子はみんなこうなんだよな。

俺は江戸っ子じゃないけど、気持ちは通底する。

 

「陸王」、

「落語家なのに、ビジネス書を書いているところ」と

「足袋屋なのにマラソンシューズを作るところ」に、

勝手にシンパシーを感じてときめいている。

 

「思考を張り巡らせて、ウンウン唸りながら一文一文積み上げてゆく点」は

まさに「商品開発」に相当する。


結果売れるかどうかもわからない。

流通の世界に自分の思考の片鱗を送り出すのは、すべて博打なんだろうなあ。

そんな博打の共同出資者が版元なのだ。

くどいがやはり初版を売るのは書いた奴の最低限の仕事だ。

 


「ない実績をこれから作る」というところも同じだなあと勝手に同一視している。

 

しみじみ思った。

 

何をやるにも、一番肝心なのは、センスとか天才的な閃きとかじゃなくて、

「めげない心」なのかもしれない。

やはり鈍か、最後は。

 

とまれ、やっと半分。

みなさん、よき1日を!

 

 

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