2年前の話。
長男坊がしみじみと「なんで高校野球ってチョー感動するのかな?」と聞いて来た。
誰の疑問にも真摯に理詰めで答えるのが談志イズムとばかりに
真剣に向き合って引っ張り出した結論が、
「それは、敗者の代表だから」。
優勝チームは参加校が4000校近い中の勝者の代表であると同時に、
敗者の代表でもあるからだ。
最後まで勝ち残ったチームは最後まで負けなかったチームである。
試合終了後、両チームが挨拶するシーン。
あれがなぜ感動を呼ぶのかというと
負けたチームが「俺たちの分まで頑張れ」と
見えないバトンを渡す儀式のように見えるからだ。
つまり
優勝チームは負けたチームから見えないバトンを受け継いだアンカーなのだ。
そんなメインストーリーを縦軸に、
「仙台育英のキャプテンが卒業後消防士を目指す話」
などが横軸に散りばめられたサイドストーリーも充実した
日本人好みの最高のコンテンツこそ高校野球なのだろう。
目を輝かせて聞き入る長男坊に、
あんまり感動系の話ばかりするのは
面白いことの言えなくなったローカルタレントみたいで嫌だったので、
「関東一高のオコエって英検何級なのかな?」と言ったら、
「ハキームは英検二級だって!」と切り返して二人で大爆笑❗️
やはりこいつは俺の子供だ。
天下の大師匠 談志 の
無茶振りに耐えつづけた9年半で手に入れた、
”笑う”コミュニケーション術