1年前の話。

 

「僕、今日、英語の授業で解せないことがあったんだ」と中1の次男坊。

「どうしたの?」と俺。
「英語の例文でさ、I like Bob I don't like Tomっておかしいよ」
「なんで?おかしくないよ別に」
「Bobはいいけど、嫌われていることをハッキリ言われたTomがかわいそうだよ」
「ゆうくん、優しいんだね」。


聞いていたカミさんと長男坊がニコニコする。

家の中に薫風が吹いた。

幼稚園の頃、壊れた冷蔵庫を引き取りに来たトラックの後を追って泣いた感受性の強いコだ。

 

「でもさ、ゆうくん、Tomは殺人犯かもしれないよ。

Bobはボランティア活動に励む募金マニアかもしれないよ」
「くだらねえ」と笑い出す次男坊。


「言ってる人はTomに家族を殺された身内かもしれない。

問題はTomが正当防衛だった場合な。

確かに一箇所で判断しちゃいけないんだ」
「じゃあ、I don't like bananaならいいのかな」
「いや、そうなると今度はエクアドルのバナナ農家の人たち悲しむよ」
「I don't like catは?」
「動物愛護団体が黙ってないよ」
「あ、I don't like penは?」
「文房具メーカーの人たちに罪はないよ。

心を込めてペンを作っている人たちにしてみれば、

英語の例文ごときで自分の仕事を否定されたらつらいだろ」


「じゃあ、どうすればいいのかな?」
「人や物を軽々しく人前で好きとか嫌いとか言っちゃいけないって、

この例文でよくわかったよね。

だからパパだったから、

I don't like instructional system ofJapan、私は日本の教育システムがきらいだ、かなあ。

あ、一番はI don't like Englishだな」

 

カミさんは、呆れてた。

 

「よくそんなくだらないこと、思いつくわね」

 

落語家だもの。

 

 

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