ちょうどその方が息を引き取ったと思われる時刻に野良猫を保護しました。
日課の犬の散歩中にふらっと突然私とワンコの前に現れて伏せた猫。びっくりするとともに伏せる直前のふらついた歩行が気にかかり、帰りがてら犬のかかりつけの動物病院へ相談しました。
犬は一緒に育ってきたから触り方や関わり方は熟知していますが、猫はさっぱりわからない。
動物病院で捕獲及び触り方を聞いて、犬を自宅に置いてから猫と出会った現場へ駆けつけました。
「いなかったら逃げるくらい元気だってことだし、もしまだいたらそれがニャンコとの縁だ。」そう思いながら現場へ行くと猫は丸くなったままそこにいました。
首輪をつけていない、おそらくは野良と思われる猫。
行倒れの猫に遭遇するのは生まれてはじめてです。
猫は抵抗せず、私に身体を預けてくれました。猫を抱き上げると身体がみよーんとお餅の様に伸びるので慌ててお尻を支えて抱えました。
動物病院で判明したのは糖尿病がベースにあるのと肝機能、腎機能が著しく低下して神経症状まで出現しているとのこと。助かるか助からないか五分五分だし、仮に助かっても糖尿病があるから一生インスリン注射を打ち続けなくてはならないとのことでした。
「助かるにしても、助からないにしてもこの子が辛い状況を少しでも和らげてあげてください。助かったらうちで引き取ります。」とお願いをしました。
猫をひとまず預けて帰宅すると家族が亡くなったとの連絡。葬儀等で自宅を離れるので動物病院に事情を説明し、家族との別れをしに行きました。一月前にまだ意識がある頃に最後のお見舞いを済ませてありましたが、猫とのタイミングの合致に不思議な気持ちになりました。
預けた猫は一時回復の兆しを見せたものの、葬儀一切が終了したのとほぼ同じ時刻に亡くなりました。
『もしかしたら寂しくないように猫はついていったのかな。』と思いながら帰宅すると、今度は猫とのお別れ。
「間に合わなくてごめんね。ごめんね。よく頑張ったね。」と言葉をかけ、撫でるのが精一杯でした。
野良猫の場合、よほど人に慣れている子ならわかりませんが、それでも犬連れの人間の前に現れるのはまずあり得ないです。
そんな危険を冒してまで私達の前に現れたということはその子自身「まだ、生きたいんだ。」という気持ちがあったからなのかなと振り返ります。
亡くなった猫が教えてくれた猫の柔らかさ、温かさを忘れないようにしたいと思います。
亡くなった家族も動物をとても愛する方でしたので、あっちで一緒に過ごしてくれたらと願います。