体が疼く。

最近、性的な刺激が
多かったからだろうか。



引き出しを開け
ある物に視線を注いだ。


景品でもらったバイブ機能のある
ハンディマッサージャー。


手に取ってスイッチを押してみる。


ブィーーーン……


戸惑いながら

それを敏感な部分に押し当ててみた。


「…んくっ!!」


1分もしない間に絶頂に達し、
果ててしまった。


なにやってんだ、私は…


虚しい。

情けない。


落ち込みながら引き出しに戻す。




でも、疼いて疼いて仕方なかった
体はすっかり落ち着いて

なんとなく
戒めが解かれたような

そんな開放感があるのも
間違いなかった。





次の日

お風呂場の椅子に座り
シャワーを当てて

「んんんっ…!!」

足の指がピンとしてしまう。



次の日も

タオルケットを被り

ブィーーーン

「あっ…んぐっ!!」

すぐに果ててしまう。



次の日も、次の日も。




外 イキばかりでは
つまらなくなってきて

通販で、オシャレな形だけど
えげつない動きをするオモチャを買い

存分に中 イキを味わった。




セックスレスが長過ぎて
カラカラに干からびた体が

自らの慰めで、みるみるうちに潤う。


これが反動なのかな…





私はすっかり

快楽と快感を求めてしまう
体になってしまっていた。


この歳で。








カランカラン…

いつものドアベルの音。


「久しぶりー!」

シンタロさんの店に
ちゃんまりとカナヤンが現れた。


「あら!カラオケオフ会以来だね」

「みんな元気してた?」

「うん、元気元気」


カウンターの椅子をずらし、
ぴったりと寄り添って座る
ちゃんまりとカナヤンを見て

「付き合ってるの?」

シンタロさんがつっこむ。


「えへへ、わかる?」

「カラオケの後、すぐね」

「もう一緒に住んでるんだー」

ちゃんまりとカナヤンは
顔を見合わせて微笑んだ。


「へえ、そうだったの!」

あらあービックリだわ。



カナヤン37歳、
自称18歳のちゃんまり42歳。

結婚も考えていると言う。






夜も更け、お酒が進むうちに

酔っ払ったちゃんまりが
カナヤンに寄りかかり

カナヤンも肩を抱き
頬にチュッチュとキスをしている。


見て見ないフリをした。




シンタロさんとマイムちゃん

カナヤンとちゃんまり


私の周りはみんな、
ちゃっかりデキてるんだよなあ。



『あらあら、お盛んね』

微笑ましく思う気持ちと

『みんないいなぁ』

素直な羨ましさが

私の心の中で交互に行き来する。






閉店の片付けが終わり
ソファーでお茶を飲んでいると

背後からふわっと
温かい感触に包まれた。


「ねえ…まだその気にならない?」

シンタロさんがわざと
私の耳元で甘い声を出す。


「なに言ってんの」

笑いながら腕をはらった。



余裕でかわしているフリをしたが、
実は結構、精神的にギリギリ。


もういいんじゃないか


正直そんな気もしてきた。




寂しさと欲求を埋めるための
ひとり遊び。

その限界は、すぐそこまで来ている。