堀越千秋という画家をご存じだろうか。


団塊親父です。


昨晩BS朝日で堀越千秋の番組を見た。午後7時から9時までの2時間長編番組だ。


フラメンコ大好き人間の親父としては興奮の連続であった。


というもの堀越千秋はフラメンコカンテ(歌)でチョー有名なアグヘータファミリーと兄弟の契りを交わすほど、どっぷりとフラメンコに浸かった人生を送ってきているのだ。


彼はフラメンコに影響を受け、(それはとりもなおさずスペインのエネルギーに触発されることを意味する)自分の芸術を育ててきた。


それが、絵画に、陶芸に、エッセイに、そして、フラメンコの歌い手としても一流の域に達するほどに結実した。


番組では、今は亡きアグヘータファミリーの総帥ホアン・アグヘータから始まり、弟の、ディエゴ、息子のミゲルそしてその家族との濃密な交流を丁寧に追っていく。


堀越は若い頃、多分画業に行き詰まりを感じたころ、アグヘータファミリーと遭遇し、交流を深めることで、自己の画風を確立していったのだろう。


スペインに渡ったころの暗い画風が、7~8年たつと、ピカソやミロを彷彿とさせる明るく自由奔放なものに変わっている。


事実、堀越はアグヘータファミリーとの付き合いが自分の芸術を変えたと言っている。


番組はどのパートも面白く、全部は紹介できないのが惜しいのだが、中でもアグヘータファミリーを訪問する場面が親父にとっては極め付きだった。


堀越がホアンの弟ディエゴの所に久しぶりに尋ねると、その話はすぐにアグヘータファミリー全体に知れ渡る。堀越はディエゴに会っただけで自分が住んでいるマドリードに帰ることはできない。


ファミリー全員に合わないわけにいかないのだ。それでホアンの息子、ミゲルやその家族、その親しい友達に会って、家の中でカンテを歌ったり、バール(スペインの飲み屋)へ行って、カンテを歌ったり、これらのシーンから堀越がいかにアグヘータファミリーに大切にされているかが分かる。


堀越自身も言っている。彼らとの付き合いはものすごい量のエネルギーを出す。そりゃそうだ。明け方までカンテの掛け合いで付き合うのだから。カンテは日本の浪曲にちょっと似たところがあって、のどを振り絞るように、体全体で歌うエネルギーを使うものだ。


ただ、エネルギーを出すことが、自分の芸術にも大きなエネルギーを出さなきゃいけないという思いになるのだそうだ。彼らに負けられないという気持ちが、自分の芸術を高めることになるのだそうだ。


1948年に生まれ、芸大卒業と同時にスペインに渡り、40年。そこでフラメンコと出会い、自分の芸術を花開かせた堀越千秋。


彼はエッセイストとしても一流だ。アマゾンで調べてもらうと彼の著書が10冊程度購入できる。興味のある方は読んでいただきたい。


そして、堀越の絵画についてもネットで調べてご覧になってほしい。その迫力に圧倒されるはずである。


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