先日、NHKテレビで放送された「ミッドウェー海戦・残された者たちの戦後」(3418人の命を悼む)を観ました。
 
 ノンフィクション作家澤地久枝さんの調査によると、この海戦で日本人3056人、アメリカ人362人(合計3418人)が戦死したそうです。

 ミッドウェー海戦は1942年6月、ハワイ島に近いミッドウェー島を日本海軍が攻略しようと米海軍と戦った海戦で、ご承知の通り日本海軍が大敗しました。

 番組では、特にアメリカの戦死者の家族や子どもたちの戦後を捉えていました。

 私たちはともすれば、日本人の被害だけを考えがちですが、戦争には必ず相手があり、双方が辛く悲しい戦後を送っていることを、改めて知らされました。

 こんな例が紹介されていました。海戦で空母に乗船していたある米水平は、本国の妻が男の子を身ごもっていましたが、その子に会うことなく戦死しました。ところがその男の子も、ベトナム戦争で戦死し、二人はこの世で逢うことなく墓地に並んで埋葬されました。

 アメリカは終戦後、幾度となく戦争を繰り返していて、戦後に限れば平和憲法のお陰で日本の戦死者はゼロ、恐らくアメリカは数十万人が戦死しているでしょう。苦労して勝ち取った戦死者ゼロを未来永劫に記録しなければ、英霊が浮かばれません。