映画「蛍火の杜へ」
この話は、都会に住む主人公(竹川 蛍)が小学生の時、夏休みに実家の田舎に帰り、そこで妖怪たちの住むという山神の森で迷子になるが、そこでお面をかぶったと男(ギン)と出会い、助けられる。
彼は妖怪ではないが、人間に触れられると消えてしまうらしい。毎年夏休みの間だけ会いに行き、主人公は小学生~高校生と成長していくのだが、ギンの見た目は成長していなかないようだった。
高校生になった夏の日、毎年のようにギンに会いに行ったときに妖怪たちのお祭りに誘われる。いつも子供扱いされていた蛍だが、少し女として扱われたように感じるシーンがある。お祭りのあと、川の周りをを歩いていた二人のそばを、子供たちが走り横切った時に少年がころびかけるが、ギンはそれを助けようと手を伸ばす。しかし少年は妖怪ではなく人間だったらしく、ギンの身体はどんどん光に包まれていくように消えていくが、ギンは笑みを浮かべ、蛍と抱き合い消えていく。最後にギンが人間に抱きしめてもらえたことを感謝する妖怪たちが描かれている。
このお話で一番心に来たシーンは、最後の抱き合いながら消えてゆくところです。光のように溶けて消えてゆき、最後は着ていた着物だけを抱きしめ、涙を流すシーン。そして蛍(主人公)の周りに蛍が飛び交うシーンはとても切なかったです。
物語の最初のほうは、出会ったばかりではお互いに恋愛感情はなく、ギンも蛍のことを「ガキ」として扱っていましたが、蛍が成長になるにつれ「なんか、女みたいに見えるぞ」など少しずつ蛍を意識していき、高校生の夏、「飛びつけばいい 本望だ」「デートなんですネー」「もう夏を待てないよ」「人ごみを掻き分けてでも蛍に会いに行きたくなるよ」など蛍に対してのセリフに女性として扱う、さらに好意があるものばかりでした。これはもうギンが蛍のことを好きになっているのがよくわかります。
さらに、夏祭りの終わりに蛍に自分のお面をかぶらせ、そのお面にキスをしたときは色々な感情があることがなんともいえません。
そしてこのあと、ギンは人間の子供に触れてしまい消えかけるのですが、悲しみの表情ではなく、とても嬉しそうな喜びの表情を浮かべているのが印象的でした。「やっとお前に触れられる」といい、蛍と抱きあいます。最後の最後に自分の思いをとげることができ、彼は幸せだったのだと思いました。
この後の蛍は夏になるたびにギンのことを思い出し、ギンと出会った山神の森に行くのかどうかが気になります。
以上で映画「蛍火の杜へ」の感想でした。
