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お金がなければアウト、
非正規だったら負け組、
恋人ができなければ人間失格、
マイホームにマイカーがなければ甲斐性なし、
病気をすれば自己管理が不十分、
老後の貯蓄がなければ人生のツケ。
国が企業を守り、企業が男性正社員を守り、
男性正社員が妻子を守る。
そのルート以外の守られ方は、
自堕落・怠惰・甘え・努力不足・負け犬
・・・・・・・・・・・
いい加減にして欲しい。
■社会がつくった貧困
「派遣切り」「雇い止め」「貧困」「ワーキングプア」「ホームレス」「年越し派遣村」・・・・・
10年前は聞かれなかった言葉が、頻繁に聞かれ、そして実際に起きています。
その原因は、「飽和した豊かさへの反抗」「日本型雇用の負の側面に対する反発」など、それらしき理由にすりかえられました。
「辛抱が足りない」「努力が足りない」という偏見も加わりました。
何でもかんでも「非効率」、農業も地方商店街も、医療も福祉もずたずたになり、雇用は悪化してしまいました。
▼アメリカ型資本主義に追従し「格差社会」をつくってしまった政治
▼生活保護など社会保障費を削ることが目標になっている公共機関
▼景気が悪くなればあわてて「派遣切り」をする大企業
▼自らのうちにも「格差」を抱えるため大々的に報道できないマスコミ
▼延々と不景気を続けてしまっている無策、無能な日銀と金融当局
責任は社会全体にあります。
弱者に目を向けない社会は異常であり、とても恥ずかしいことです。
■都合よく切り捨てられる派遣
金融危機前の数年間、上場企業はリストラ効果などにより好景気が続き、史上最高の経常利益を更新していました。
それが不景気になったとたん、莫大な内部保留金を持っている会社でされも、「派遣切り」をさも当然のことのように行いました。
非正規社員は全労働者の4割に迫りつつあります。
どんな職場も、非正規社員の存在がなくしては成り立ちません。
好景気を下支えしたのは、社員をリストラした後に安い賃金で大企業を支えた派遣労働者たちです。
いい時だけ、非正規社員を利用して節約、ダメになると契約解除、使い捨てにしました。
現在、派遣労働者の過半は労働契約上違法な中途解約によって仕事を打ち切られており、しかも会社の寮も違法に追い出されている可能性が高い。
こんな違法がまかり通る国は、法治国家とも言えません。
労働者たちの生活と命を危険にさらしているのです。
■大企業の責任は?
ユニクロについての書評にも書きましたが、特に大企業は自社の儲けばかりで、社会的責任というものを考えていない。
こんなに不景気なときだからこそ、社会のためになることを、なぜ大企業はできないのでしょうか?
「社員の給料を下げてでも、派遣の首切りはしない」
「他の経費を削り雇用を維持する」
「資産を売却しても雇用を守る」
他社が「派遣切り」を始めても、「わが社はやらない」という会社が、なぜ出てこないのでしょうか。
なぜ、松下幸之助のような経営者はいなくなってしまったのでしょうか?
もし、そんな会社があれば、たとえ他社よりも値段は高くても、性能はイマイチでも、僕はぜったいその会社の製品を買います。
■人の「いのち」よりも「地球」を守りたい?
「環境を大切に」「地球を守る」が今や大企業の合言葉です。
さも、いい企業のフリをして、その出費は惜しみません。
それは、雇用や人の命よりも大切なことなのでしょうか?
そんな企業はこう、宣言すればいいのに・・・・・
「うちの会社は儲けることには貪欲です。
だから、人は儲けるために使って、不要になったら契約前でも解除します。
その人たちの生活は?それは自己責任でお願いします。
でも、イメージは大事にするので、エコ活動なんかで会社のイメージを上げることにはお金は使いますよ。
だって、儲けるためですから。
そんな会社の商品ですけど、よかったら買って下さい」
堂々と言えないことをしている大企業が、日本をリードしているとは信じられないことです。
貧困問題は社会はゆがんでいることが原因です。
「いのちを守りたい」という社会を実現するためには、もっともっと大きな力が必要です。
目次
第1章 NOと言える労働者に―派遣切りに抗して;
第2章 生活保護と野宿者の現実;
第3章 貧困は罪なのか?;
第 4章 自己責任論が社会を滅ぼす;
第5章 ぼくは活動家;
最終章 政権交代で問われること