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「元気なうちからやっておけばよいのではないか」
もし、自分が余命数ヶ月と宣告されたらどんな気持ちになるでしょう。
死への恐怖、生への執着はもちろん、もう何もできなくなるという失望感は想像もできません。
そして同時に、やり残したこと、できなかったこと、やっとけばよかったと思うこと、やるべきではなかったこと、後悔が尽きないと思います。
生きていることは後悔との闘いかもしれません。
本書は、緩和ケアという、主にがんの末期の患者さんの心身の苦痛を取り除く仕事をしている医師が書いています。
著者は、多くの死と後悔にいつも触れてきました。
そして、感じるのは、死に向かう人々が後悔する内容は大体決まっていることだったのです。
終末期に皆が必ず後悔することを前もって紹介することで、やり残したことを作らないために、そして、後悔が少ない一生をおくって欲しいという願いで書かれたものです。
ある人は、こう言った。
「今考えると、なんであんなに泣いたり、あんなに怒ったりしたのかわかりません」
「・・・・どういうことですか?」
「つまり、私がこれまでぶつかってきた障害なんて、実はたいしたものではなかったということです」
「たいしたものではなかった・・・・?」
「そうです。死ぬことからすれば、そんなことなど、泣いたり怒ったりするほどのものではない」
「・・・・」
思うようにいかないこと、つらいこと、悲しいこと、頭にくること・・・・・
人生は苦悩が多く、なかなか厳しいものです。
でも、死を前にすると、今までの悩みなど消えてなくなります。
日頃の不満や悩みは、じつはとてもちっぽけなことなのです。
生きているというだけで奇跡なのです。
生の重さを感じさせられます。
怒っていても、泣いていても、笑っていても、
変わらず一生は過ぎるものである。
だったら笑っていたほうが得ではないか。
どんな感情でいても、時はたんたんと過ぎていきます。
イヤな感情に振り回され、否定的な感情にとらわれることは多いです。
でも、そんな気持ちで毎日を過ごしてしまえば残るのは後悔ばかりです。
毎日つまらない顔をしていると、その通りでつまらない毎日になります。
無理してでも笑顔でいると、なぜか楽しくなってしまうものです。
笑顔はとても大切です。
冷静な心で、小さな幸せを見つけて、笑顔になることができれば、きっと人生の後悔は少なくなるに違いありません。
生きとし行けるものはいつか必ず滅びるが、できうる範囲で精一杯よく生きようとした生命に後悔はない。
日々の生きることの押し流されて、人生はあっという間に終わってしまうものです。
死を意識していないから、死が突然前に来ると戸惑い、後悔してしまうのです。
死を意識するということは、生を大切に生きることです。
僕は、昨年、若い友人を亡くしました。
その彼女の早い死の無念さを思うと、毎日が大変だ、などと甘えたことは言えません。
懸命に生きないと・・・・・
毎日を大切に生きることが、生きるもののつとめですね。
目次
第1章 健康・医療編―死ぬときに後悔すること1
第2章 心理編―死ぬときに後悔すること2
第3章 社会・生活編―死ぬときに後悔すること3
第4章 人間編―死ぬときに後悔すること4
第5章 宗教・哲学編―死ぬときに後悔すること5
第6章 最終編―死ぬときに後悔すること6